ファイナンス

子供を医師・歯科医師にしたい!そのためにはいくら準備したらいいのか?

2018.06.18

教育資金について

お子様の教育資金は結婚やマイホームの購入と並び人生の中で最も大きな支出の1つです。特に、お子様を医師や歯科医師にしたい、医院を継いでほしいとお考えの方の中には、いくらを目標に積み立てていれば安心なのだろうと感じられている方もいらっしゃることでしょう。今回は、具体的に目標をもって準備できるよう、データを基に教育資金を試算してみましょう。

AIU保険会社によれば出産から22歳までの基本的な養育費は上記のグラフのようになり、約1700万円が学費以外に必要となることがわかります。

幼稚園~大学にかかる平均的な学費(納付金)は以下のグラフと表をご覧ください。

※全て平均値を記載しています

■幼稚園

幼稚園は公立が少ないため、幼稚園児の約82.7%が私立に通っているのが実情です。私立幼稚園しかない地域も多いため、各自治体では、私立幼稚園児がいる家庭に対して補助金を出しています。(大阪市や横浜市の場合、年額上限30万円程度)

■小学校

小学校は公立に通うのが一般的で、私立に通う子どもは全体の約1.2%。ほとんどの家庭で教育費は幼稚園時代より減少し、負担は軽くなります。私立小学校を選ぶと、公立の5倍程度の学費がかかりますが、小学校から私立を選んだ場合、そのまま大学まで受験を経ずに進学することができることもある(4年制大学付属の小学校は77校)ため、塾等の課外活動費が少なくなる場合もあります。

■中学校

中学校も、公立と私立ではかかる教育費も私立と公立では3倍近い差がありますが。それに加えて、中学受験のために200万円程度(小学4年生から塾に通った場合の平均)の塾代も必要となります。中学校も公立に行くのが一般的で、私立中学に通う子どもは全体の約7%です。

■小中学生の学習活動

小・中学生全体を通じて、学校外で何らかの学習活動をしている子どもは全体の80%前後です。小学生では、そのうち約40%前後が複数の学習活動をしています。学習活動の内訳は、小学生では習い事が圧倒的に多く、全ての学年で3人に2人以上が通っており、年間で21.6万円程の習い事費用がかかっています。公立・私立とも、小学校では習い事にかける費用が多く、男子の場合は水泳、サッカー、武道、習字、野球等が多く、女子の場合はピアノ、習字、水泳、英会話、ダンス等の習い事が主流となっています。

中学生になると、習い事の割合が下がり、学習塾に通う子どもが増し、中学2年になると塾に通う子どもは全体の50%を超え、中学3年では65.2%まで増えます。また、公立に通う子どもの方が学習塾にかける費用(3年間の塾代の平均は公立学校60万円に対して私立40万円)が多くなる傾向があり、その理由として、私立の場合、高校受験が不要なケースが多いことなどが考えられます。

■高等学校

高校になると私立に通う子どもは全体の約31.2%まで増えますが、公立・私立ともに高校に通う子どもには国から就学支援金が支給されています。(市町村民税所得割額が30万4,200円以下の世帯の生徒には月額9900円)

■大学

大学に入ると教育費は跳ね上がります。特に、入学金の納付がある初年度は、私立文系で114万9000円、私立理系で149万6000円とまとまった学資が必要です。私立の医学部に関しては高いところで5000万円程度(納付金のみ)となり、他に下宿費用なども考慮に入れる必要が出てきます。

■まとめ

これらの試算は文部科学省の統計「子供の学習費調査」を基にしており、入学金・授業料に加えて、制服・教科書の費用、給食費、遠足などの費用など、「学校に対して支払うお金」を全て合わせたものです。お子様の教育費をいくら位準備しておいたら良いのだろうと迷われた際には、上記の数値を参考に目標設定をしてみてください。将来必要なストック額を具体的にすることで先生方の不安を払拭する手助けとなれば幸いです。

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部
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