MANAGEMENT

リーダーシップとは何か~優れたリーダーのもとには自然に人が集まる~

2018.12.19

何千人という経営者に接した堀紘一に学ぶリーダーシップの本質

病院であれ、歯科医院であれ、適切な医療を行うためにはスタッフが必要不可欠で、優秀な医師や歯科医になるためには医療スキルを向上させるだけではなく、人をマネジメントするスキルを磨くことも大切になってきます。書籍や雑誌、新聞などのメディアではリーダーシップについて書かれたものをよく見かけますが、それだけリーダーシップの理想的な在り方に悩んでいるリーダーが多いことの表れでもあるでしょう。院長先生方の中には人の上に立つ立場になって、その難しさを痛感されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、何千人という経営者に接した堀紘一氏の考えを基にリーダーシップの本質についてお伝えします。

リーダーの在り方そのもの

経営コンサルタントの草分けとして著名な堀紘一氏はボストンコンサルティンググループ勤務時代に何千人という大企業の経営者に接し、自らもドリームインキュベーターを創業し経営者になった経歴の持ち主です。リーダーシップについて考える機会の多かった彼はそれをどう捉えているのでしょうか。
巷のリーダーシップ論の中に「いかにうまく部下を使うか」といった表現がしばしば見受けられます。しかし、彼は「部下をうまく使える人など、この地球上にいない。部下とは道具ではない。(中略)部下とは外ならぬ人間ではないか。人間をうまく使おうという発想は、人間を人間として扱わないゆえに人間に対する冒涜である。その言葉自体がリーダーシップの否定である」と持論を展開しています。つまり、リーダーシップとは部下を使う術ではなく、いかに人がなびいてくるかというリーダーの在り方そのものであるというわけです。優れたリーダーのもとには自然に人が集まる。それが本当の意味でのリーダーシップだと彼は考えていたのです。

リーダーの4つのタイプ

「優れたリーダーとはどうあるべきか」という問いに答えを出す際に、リーダーのタイプについて考えることが糸口になると彼は説きます。
リーダーシップの発揮の仕方により、「怖いリーダー」と「優しいリーダー」の2つのタイプに分けることができます。部下が怖いと感じるのは、その指摘や注意が的を射ているリーダーでしょう。核心をつかれることは人間にとってきわめて厳しい攻撃ですが、その人にとって耳が痛いことであっても言うべきことを言い、時には厳しく叱責しなければ組織には緩みや弛みが出てくるものです。それとは対照的に、困っているときにゆっくり話を聞いてあげ、一緒に悩みを分かち合い、状況によっては力を貸すのが優しいリーダーです。そうしたやり方は人の心を掴みます。ただそれが行き過ぎると、人に依存する甘えの体質や各々の仕事の責任を軽んじる土壌をつくってしまうことになりかねません。
怖いリーダーにも優しいリーダーにも一長一短があって、それが過ぎれば弊害が現れるので、どちらか一方だけがいいというものではありません。また、リーダーに従って仕事をする組織の構成員による受け止め方から見る場合、兄貴分や姉御肌の頼りがいのある「頼れるリーダー」と、並みの人間にはない能力を持った「憧れのリーダー」という2つのタイプがあります。

理想のリーダー像を考える

前述の4つのリーダーのタイプは、部下に支持され、真のリーダーシップを発揮するうえで見過ごすことができない側面であると彼は述べています。小細工を弄してみても、口先だけでも心から人を惹きつけることはできません。人が前向きな気持ちでついていきたくなるリーダーとはどういうものかを考え、学び、実践しなければならないのです。
このように、4つのリーダーのタイプについて考えることは、組織の構成員はリーダーの何を評価し、何を期待してついていこうとするのかを理解する手がかりとなるでしょう。あなたはどのようなリーダーならついていくでしょうか。そして、どのようなリーダーを目指されますか。

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部