インタビュー

「ほかと同じじゃ、つまらない!」力強い“チャレンジ精神”を体現

2020.08.25

西山歯科 院長:岩瀬 啓介氏インタビュー

コンセプトは“ママ友を誘って行きたくなるリラックスできるカフェのような歯医者”。
従来の歯科医院の常識を覆すレンガやウッドを基調とした内外観で、地域でも異彩を放つ「西山歯科」の院長・岩瀬先生に、両親から医院を引き継いだ時の苦悩や個性を打ち出すための決意、今後の展望までを聞いた。

 

〝自分らしく〟を貫き固定概念を覆す

―歯科医になられたきっかけは?

岩瀬 啓介先生(以下、岩瀬)「当初は歯科医になるつもりはありませんでした。根っからの高校球児だったのですが、夏の大会で敗退し、今後どうしようかと迷った時に、両親も歯科医で、姉も歯科医の道へ進もうとしていたので、では皆がずっと頑張っている分野に僕もチャレンジしてみようかと。それで、岐阜県にある朝日大学に進むことにしたんです」

―ご卒業後はどのような進路に進まれたのですか?

岩瀬「在学中に研修でお世話になった岐阜の歯科医院にご縁があり就職しました。自分なりに頑張って、研修に出向いたりもしてインプラントや矯正など多くの技術を学びました。岐阜の医院には四年半いましたが、医院を1つ任されたりもしましたので、スタッフ教育や目標の売り上げ数値に向かってどのように動けばいいのかなど、マネジメントや経営という視点でも勉強になりました。ちょうど子供が幼稚園に入園する2013年に、地元であるこちらに戻ってきたのです」

―その当時はご両親がこちらを経営されてらっしゃったのでしょうか?

岩瀬「そうですね。しかし、歯科医としてバリバリ働いているというよりは、ずっと通ってくださっている患者様を相手に細々と…といった感じでした。ユニット数も3台でしたし、本当に〝街の歯医者さん〟といった雰囲気でしたね」

―どのような経緯で、現在の〝リラックスできるカフェのような歯医者〟というコンセプトにされたのですか?

岩瀬「一番は、ほかと同じだとつまらないという、単純な理由なんです(笑)。もちろん、この辺りの地域柄もリサーチしましたが、最終的には〝自分らしく〟という思いで、このようなコンセプトになりました。僕自身は幼少期から母に歯の治療をしてもらっていたため、麻酔もドリルの音も消毒液の匂いにも慣れていて怖くなかったし、家業ですのでそれが本当に普通でした。しかし、やはり多くの方、特にお子様は歯医者に対して恐怖心があり、できれば行きたくない場所ですよね(笑)。そういったマイナスの感情を払しょくする意味でも、こういうカフェ的なコンセプトは功を奏していると思っています」

―2016年に全面リニューアルされて現在の形となられたそうですが、ご両親の代から通われている患者様の反響はいかがでしたか?

岩瀬「こちらで働き始めてからの3年は、僕自身〝種まき期間〟にしようと決めていました。これまで両親が診てきた方々に、いきなり僕が『こういうふうにしたほうがいいですよ』とアドバイスしても響かないですしね。実際に『じゃあ、やってみるよ』と信頼し任せていただける方も徐々に増えてはきましたが、それでも3年かかりました。今思い返しても、我慢の日々でしたね。顔見せから始まって、少しずつ信頼を得て…ストレスで10キロ以上痩せましたし、円形脱毛症にもなりました(苦笑)。しかし、先ほども申しましたが〝種まき期間なんだ〟と気持ちを切り替えれば、いろんなことの見え方も変わってくるという考え方を身に付けられたのは大きかったです。今は、当時の両親の患者様にも多く通っていただき、僕がここを伝承したからには最後までといった強い気持ちで治療にあたっています」

 

「自分らしく何かにチャレンジしている姿を見せて、皆に笑顔を与えたい」

「やり切った」と胸を張れる生き方を

―現在のスタッフ様はどのような方々ですか?

岩瀬「ありがたいことに、経験値が高い人が多く集まってくれました。それぞれが過去の経験を持ち寄って取り入れていこうという感じで、スタッフ同士で話し合って『こうしたほうがいいんじゃない?』と率先してディスカッションしてくれています。周囲からも『先生はまだ若いから、スタッフが助けてくれてラッキーですね」みたいな感じで言われています(笑)。その分、僕は治療に専念できますので、本当に助かっていますね」

― インベストメントパートナーズとのお付き合いのきっかけは?

岩瀬「電話かメールでご連絡をいただいたことがきっかけです。その頃は、治療だけは自分自身満足にできていると感じていたものの、経営やお金のことなど、自分の中で足りないものがまだまだあるなと思っていた時期だったんです。やはり知識がないと、この先どう動いていいかわからなかったですし、話を聞いて損はないなと思いました。現在は、医院のこともそうですが、個人的なことも相談に乗っていただいています」

―今後の展望やビジョンをお聞かせください。

岩瀬「2020年、医院をさらに改装するつもりです。待合スペースを広げ、さらに『ホワイトエッセンス』を導入しようと思っています。そうすることで、内観・外観の雰囲気にも相まって、〝エステ感覚〟で通院していただける方も増えるのではないかと思っています。取っ掛かりは何であれ、歯に問題がある人にはいち早く気付いてもらいたいので、そのツールとして『ホワイトエッセンス』が入り口になればいいなと。それと、個人的に思うのは、以前は『70歳まで医院を続けるぞ!』という気持ちだったのですが、それは自己満足だと考え始めています。現在は『みんなが笑顔になれる環境』が大事だと思っていまして、もちろん失敗することもあると思いますが、僕が自分らしく何かにチャレンジしている姿を見て、患者様もスタッフも『じゃあ私も!』と勇気を持ってくれればうれしいですね。これからも死ぬ時に『やり切ったな、いろんなことにチャレンジできたな』と、胸を張って言える生き方をしていきたいです」

 

待合スペースと診察室を遮るドアも、丸窓のキュートなデザインが施されワクワクさせる仕掛けが

 

一見すると街にあるオシャレカフェのような外観。実際に設計のコンセプトを考える際はカフェや美容室を参考にしたとか

 

診療で使うチェアーを「kavo社」製のものを採用したり、待合室でアロマを焚くなど「治療中のリラックス」にも重きを置く

 

【西山歯科】

住所:愛知県名古屋市名東区代万町1-95
TEL:052-703-5225
診療時間:9:30~12:30、14:00~18:30(土曜は~18:00)
休診日:木曜・日曜・祝日
スタッフ数:13人
1日の来患数:50~60人
ユニット数:4台

 

■担当コンサルタント
山田 裕也(やまだゆうや)

大阪府出身
[ ●日商簿記1級 ●米国NLP協会™認定マスタープラクティショナー●相続診断士]
クライアントの「痒いところに手がとどく」コンサルタントとなり小さな問題から大きな問題、どんな事でも対応できるチームをご提供しています。
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