インタビュー

子供たちの歯の健康はまず親御さんのケアから!小児専門を謳う鈴木先生の心構えと覚悟とは?

2020.03.25

さちこども歯科 院長:鈴木さち代氏インタビュー

「少子化の時代、絶対に小児専門はやめておけと銀行や業者の方から怒られました」と笑う「さちこども歯科」の鈴木さち代先生。
それでも“私にはこれしかない!”と意志を貫いて、早20年。
自身も母親だからこそできるアドバイスや、現在も日々さまざまなジャンルの勉強をして広げている知見を武器に、子供たちの診察と母親たちのケアを行い続ける先生に話を伺った。
 

両親が教育者ゆえに〝寺子屋〟のような環境で育った幼少期

―どのような幼少期を過ごされましたか?

鈴木 さち代先生(以下、鈴木)「生まれは静岡県の三島なんですが、父が高校教師、母が自宅で珠算塾を経営している教育者の両親のもとで育ちました。『勉強しろ』と言葉では言われませんでしたが、無言の圧力で、やらざるを得ない(笑)。しかも親が、珠算塾を開放して子供たちの進路の相談を聞いたり、親御さんたちの相談に乗ったり…現代の〝寺子屋〟のような側面も持つ自宅でしたので、今振り返っても、厳しい家庭環境だったと思います」

―歯科医になられたきっかけは?

鈴木「もともと歯科医になるつもりはありませんでした。今でも時々『私、なんで歯医者になったんだろう?』って思うこともあるんですよ(笑)。とにかく先ほど申しました家庭環境から脱却したくて、遠くの大学に行きたかったんです。それで北海道大学の歯学部に通うことにしたのですが、勉強よりもクラブ活動や友人たちとの交流に精を出し、あまり良い学生とは言えませんでしたね(笑)。それでも6年間そこで学び、将来のことを考えた時に、小児歯科の道に進むことに決めたんです。自宅が珠算塾だったこともあって、子供たちと接することは昔から苦にならなかったですから」

―大学ご卒業後の進路をお聞かせください。

鈴木「親から『帰って来なさい』と言われたこともあり、鶴見大学の小児歯科に入局しました。2年の研修コースだったのですが、教授にお世話になり、結局、助手の期間を含めて7年間いました。ただ、大学にいると診療だけではなく、研究や教育といったこともこなさないといけません。学会発表をしたり、学生さんに教えたり…苦手でしたね(苦笑)。『私にはやっぱり診療が向いているんだな』と改めて考えさせられました。30歳の時、出産を機に辞めることになりまして、子育てを経て、33歳で小児歯科を開業したのです」

―開業当時と現在とでは、患者様の〝親子の関係〟というものも様変わりされたのでは?

鈴木「スマホの普及などもあり、大きく変わったと思います。現在医院のあるこのエリアも、再開発が進んでマンションが建ち並びましたが、もともとは大きな工場がたくさんあり、社宅に若い家族が多く住んでらっしゃったので、子供たちが本当に多かったですしね。だけど、やっぱり親子関係というのは普遍的なことだと思い、日々診察にあたっています」

―診察に関してはどのようなことに気を配られていますか?

鈴木「子供たちが安心して診察を受けられる、ということはイコール、親御さんが安心しているということなんです。ですので、子供たちの口の中を守るためには、まずはお母さんたちのサポートが必須だと考えていますし、常にスタッフ間でも共有しています。特にうちは専門性を謳っていますので、ほかの医院で断られたり、納得する治療を受けられなかった方たちが多く来院されます。せっかく頼ってくださっているのですから、たくさんお話を聞いて深いコミュニケーションを図り、ほかの医院と同じではなく、当医院だからこそできることを心掛けています。その結果、やはり納得いかずに離れて行く方々もいますが、最後に『先生に会えて良かった』と言っていただければ、間違ってなかったんだとほっとしますし、それが私の使命なんだと強く感じさせてくれます」

―現在のスタッフ様はどのような方々でしょうか?

鈴木「幸い、長く務めてくれているスタッフがそろっていますので心強いですね。現在、ひとりは育休中ですが、子育てがひと段落してからまた戻って来られる環境作りには気を遣っています。というのも、小児専門の歯科ですので、子育てというのがすごく生きる職場なんですよ。私もほかのスタッフも子育てを経て現在に至っていますので、来院される若い母親からすれば〝先輩〟になるわけでしょう。そこも含めて、先ほど申しました親御さんに安心していただくということにも繋がっていると思います」

 

「子供たちが安心して治療を受けられるということは、親御さんが安心しているということなんです」

親へのカウンセリングで子供たちの歯の健康を守りたい

―インベストメントパートナーズとのお付き合いのきっかけは?

鈴木「お電話をいただいたことがきっかけです。やはり、誰にも相談できないお金に関する悩みや疑問がたくさんありました。私も50歳を超えて、今後のことを真剣に考えるようになり始めた時期でしたしね。お付き合いをし、ようやく半年ほど経ちますが、これからのビジョンを具体的な数字とシミュレーションでわかりやすく提示いただけています。今のところ、すごく満足していますね」

―今後の展望やビジョンをお聞かせください。

鈴木「今すごく高い熱量で勉強に取り組んでいます。それは歯のことだけではなく、中医学であったり、アロマであったり、セルフケアであったり、身体や心に関係のあるすべてのことを学びたくて、時間の許す限りそういった講習会に出向いています。先日も、小児科の先生の睡眠に関する講習や、心理カウンセラーの方の不登校に関するお話などをうかがい、とても勉強になりました。一見、歯科医と関係のないことのようにも思えますが、例えば不登校の子供たちは虫歯が多いなど、密接につながっているのです。将来的には、広げた知見を生かして、この医院を開放して母親たちのケアをするカウンセリング的なこともやっていきたいと考えています。やはり、お母さんたちを守れないと、子供たちの口の中の健康も守れないですからね。…しかし、〝寺子屋〟みたいな実家が嫌で飛び出したのに、不思議なことに結局、私も親と同じようなことをやろうとしているんですよね(笑)」

 

「表情が見えないと子供たちが怖がるので基本的には治療時にマスクはしないんです」と鈴木先生

 

子供たちに安心感を与えるために壁紙なども可愛らしく工夫している

 

最新設備を完備。治療の過程を常に親御さんと相談しながら進めていく

 

【さちこども歯科】

住所:神奈川県川崎市中原区上小田中5-3-1 ソリッドビル2F
TEL:044-798-0970
診療時間:9:30~12:00、14:00~17:30
休診日:水曜・日曜・祝日
スタッフ数:7人
1日の来患数:約40人
ユニット数:4台

 

■担当コンサルタント
山田 裕也(やまだゆうや)

大阪府出身
[ ●日商簿記1級 ●米国NLP協会™認定マスタープラクティショナー●相続診断士]
クライアントの「痒いところに手がとどく」コンサルタントとなり小さな問題から大きな問題、どんな事でも対応できるチームをご提供しています。
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