優秀な人材を見極める方法
2018.04.04
優れた人材に求められるEQ、SQ、HQとは何か?
EQ、SQ、HQとは何か
IQが知能指数を表すものとされることは良く知られています。これに対し、EQ(Emotional Quotient:感情指数)とは、「心の知能指数」とも呼ばれており、自分の感情や相手の感情を正しく理解し、コントロールしながら前向きに良好な関係を築いていく能力とされています。「EQ・こころの知能指数」の著者であるアメリカのジャーナリスト、ダニエル・ゴールドマンは、「社会で成功するにはIQの要素はわずか20%で、残り80%はEQの要素が必要である」と述べており、社会的成功には必ずしも高いIQが求められるというわけではないのです。
また、SQ(Social Quotient:社会的指数)とは、コミュニケーション能力(社会性)を表すものとされ、ダニエル・ゴールドマンは、SQを「他社との関係において高い知性を発揮する能力」と定義しており、まわりの人と同調することや気持ちを読み取る、感じとる能力に長けることは、とりわけリーダーの資質に必要とされる能力と言えます。
HQ(Humanity Quotient:人間性指数)とは、前頭連合野の持つ人間らしさの知能のこととされ、IQに代わる新たな指数と位置付けられています。社会的な知能、感情的な知能の複合体であり、HQの中で中心的な役割を果たすのがIQ(高い思考力)であるとされています。様々な知能を自己コントロールする役割を果たしていることから、幼児教育の現場でも取り組みが始められています。
どのように測ることができるのか?
EQ、SQ、HQを測定するために用いられるのが、設問とそれに対す答えをチェックし診断する方法です。例えば、SQを測るためには、ESCI(Emotional and Social Competency Inventory)という測定ツールが存在し、他にもインターネット上には多くの診断ツールがありますのでどのような能力を持った人がほしいのか?などに合わせて自身にあったものを使ってみましょう。「上司や先輩などの意見を素直に聞くことが出来るか」など設問の種類は様々ですが、好奇心や開拓力、向上心、解析力、謙虚さなどに分類された設問に対して答えていきます。このような詳細な検査を行うことにより適切な診断結果を出すことが可能です。学力や適正を測るものは多く出回っていますが、まだこのような詳細な診断を取り入れている医院は少ないためダイヤの原石が見つかるかもしれません。
EQ、SQ、HQを高めるためにはどのようにすれば良いのか?
EQもSQも、誰もが生まれながらにして一定の能力を持っていますが、社会の中ではその能力に差があることは事実でしょう。しかし、EQやSQは後天的に訓練によって高めることができるのです。ポイントは「意識」と「コントロール」です。
例えば、EQ(感情指数)の高い人とは、自分に動機づけをする、結果が悪くとも前向きに転機することができるなど自分をコントロールすることができます。また、他人に対しても共感することができ、他人への感情もコントロールすることができる人です。したがって、「他人の態度や言動」「自分の感情」を常に意識し、コントロールするということに注意を払うことで能力を高めることが出来るでしょう。このような思考回路が習慣化されることが理想です。
まとめ
EQやSQ、HQの能力を判断するには、採用時の問合せから応募、面接も重要なものとなります。面接では、ありきたりの模範解答では引き出せない質問を投げかけることで、意外な一面が見えてくることがあります。できるだけ「素」な言葉を引き出すことで、その人材の能力の判断材料となることができるでしょう。EQ、SQ、HQは個人をお客様とする組織にとっては特に求められる能力です。採用時によく見極め、優れた人材の確保するためのツールとして活かしてみてはいかがでしょうか。