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ウェアラブルデバイスで日本人のメンタルヘルスは向上するのか!?

2019.02.03

リアルタイムに心身の状態を教えてくれるウェアラブルデバイス3選

メンタルヘルスの問題は、近年ますます深刻になってきています。厚生労働省の平成26年の調査によると、日本で医療機関を受診したうつ病の患者数は約112万人と、問題の大きさを物語っているといえるでしょう。
同時に、発達しつづけるテクノロジーは、さまざまな形で精神医療・メンタルヘルスの分野にも大きな影響を及ぼしています。特にウェアラブルデバイスやスマートフォンアプリは、患者が常に身に着けることができる点で非常に注目されています。
そこで今回は、特に海外で開発されているメンタルヘルスに対して有効なウェアラブルデバイスについて紹介していきます。

精神医療の問題とそれに対してなされうるウェアラブルデバイスの貢献

精神医療の問題の中でも最も大きなものの一つが、治療が必要な状態の患者に対して、実際に治療を受けることができる人が非常に少なくなっている点です。
これには多くの原因が挙げられますが、まず一つには精神科・心療内科の予約が非常に取りづらいことが挙げられます。現状では、患者が治療を受けるのに1ヶ月以上待たねばならないことも多くあるようです。これでは、現在苦しんでいる症状が解決しないばかりか、治療を受けるまでに悪化してしまう可能性も考えられます。
また、他の原因としては、精神医療を受けることに対して抵抗感を覚える人が多いことも挙げられます。精神科・心療内科に通うことはみっともない、恥ずかしいことだ、という意識によって来院が遅れ、症状がより進行してしまう可能性が高まるのです。
しかし、前述したようにテクノロジーの発達により、海外ではウェアラブルデバイスを精神医療に活用する技術が開発されています。これらの技術を導入すれば、これらの問題を少しでも改善する糸口となる可能性があるのです。
まず、ウェアラブルデバイスの大きな特徴として、常に体に身に着けているという点があります。これによって使用者の状態を常に計測できるため、なかなか診察に来られない状態でも症状の状況を知ることができます。さらに、デザインが非常にスタイリッシュであることから、精神治療のイメージ向上にもつながるでしょう。その結果、治療により前向きな人が増えるかもしれません。
このように、ウェアラブルデバイスは精神医療に大きな可能性をもたらします。以下からは、この技術をどのように利用できるのかについて紹介します。

ウェアラブルデバイスで得られる情報とは?

それでは、実際にウェアラブルデバイスでは何を計測し、トラッキングすることができるのでしょうか。2018年にmsnで掲載された記事では、
①心拍数
②筋肉の活動
③ストレスレベル
④妊娠可能性(female fertility)
⑤心的注意のレベル
⑥社会活動のレベル
などが手首や服の中に装着したデバイスによってトラッキングする可能であると紹介しています。
現在発売・開発されているデバイスでは、取得されたデータに基づいて使用者が自分の状況を知ることで自分の心身の状況を客観的にみられるようになり、より望ましい行動をとることができるようになることを補助する機能がメインとなっています。

メンタルヘルス向上のためのウェアラブルデバイス3選

実際にメンタルヘルス向上に役立つウェアラブルデバイスを3つ紹介します。

Feel

「世界で最初の感情センサー」とうたわれているリストバンド状のデバイスです。体温や心拍から感情をリアルタイムで判別し、連携アプリで認知行動療法に基づくアドバイスを受けることができます。
すぐに緊張や不安感を和らげることで、精神的負荷を低く抑えることができるシンプルながらも役立つデバイスであると言えるでしょう。形状も非常にスタイリッシュであり、一見するとブレスレットにしか見えません。
https://www.myfeel.co/

Leaf Urban

ペンダントサイズの小さなデバイスで、ネックレス、ブレスレット、ブローチと多彩な身に着け方を楽しめます。連携アプリを通じて使用できる機能としては、運動量、睡眠やストレスのトラッキングに加え、マインドフルネスのための瞑想・呼吸のガイド、女性の月経等の周期カレンダーなど。基本的なものがそろっているといえるでしょう。アクセサリーのような身に着けたくなるデザインで、価格もセールで99ドルと比較的手ごろです。
https://www.bellabeat.com/collections/shop/products/leaf-urban

WellBe

ストレスレベルのトラッキングとストレス解消のためのアクティビティに特化したデバイスです。場所、時間、会った人などの情報と受けたストレスの両方を記録できるので、自分がどのような条件でストレスを受けるのかを自覚することができます。さらに、ストレスレベルが一定に達するとスマートフォンに通知が届き、その場で深呼吸などのアクティビティを行うことができます。こちらも、細身のブレスレットのようなデザインでアクセサリーの一部として楽しめます。
https://thewellbe.com/?variant=1263032172564

これらのデバイスの特徴として挙げられるのが、リアルタイムに計測した使用者の体温や心拍などの情報などから望ましい行動をアドバイスする機能です。これによって、今までのようにカウンセリングなど限られた場でのみアドバイスを受けるよりも、より効果的に精神の健康によい習慣を身に着けることができます。
また、デザイン性が高いことも特徴の一つ。毎日身に着けたいと思わせるようなデザインにすることで、メンタルヘルスへの抵抗感を減らしてポジティブに向き合うことに繋がるのです。

ウェアラブルデバイスで日本人のメンタルヘルスは向上するか

忙しい日本の現代社会において、うつ病などストレスから生じる多くの疾患は誰にとっても身近な病気です。周りの環境を変化させるなど抜本的な解決はもちろんですが、それが現状叶わない場合や当人がストレスを溜めやすい性質を持っている場合、このようなデバイスで日々の状況を整えることは通院している・していないにかかわらず有用です。最先端技術によるスタイリッシュなデバイスによって、いまだ高いカウンセリングなどの治療行為の敷居が少しでも低くなれば、うつで苦しむ人がより今よりも早く来院し、症状がより重くならないうちに治療できる未来は近いかもしれませんね。

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部