ファイナンス

勉強だけでない豊かな教養や人間性を育むスイス伝統校の教育とは!?

2020.01.20

世界中から生徒が集まるスイスのボーディングスクール

「ボーディングスクール(全寮制私立学校)」と聞くと、まず思い浮かべるのはアメリカやイギリスの学校ではないでしょうか。しかし、スイスにはその中立性、国際性を生かし、Institut Le Rosey(ル・ロゼ学院)やAiglon College(エグロン・カレッジ)、Collège Alpin Beau Soleil(ボーソレイユ・カレッジ)など、王侯貴族や世界中の富裕層の子息、子女が集まる名門ボーディングスクールが多数あります。今回は、スイスのボーディングスクールが行っている教育についてご紹介します。

伝統校Institut Le Rosey(ル・ロゼ学院)

スイスにあるボーディングスクールの中で、最も伝統のある学校が1880年設立のInstitut Le Rosey(ル・ロゼ学院)です。伝統と規律、高い教育水準を重要視しながらも、常に革新的で、言語教育や文化共存の分野で最先端の教育を行い、卒業生リストには、ベルギー国王やスペイン王、モナコ公国大公、イギリス王族など、世界の王侯貴族が名を連ねています。
英語とフランス語のバイリンガル教育が行われ、420名の生徒に対し120名の教師が指導をしています。教師はパーソナルケア資格のある専門家であり、平均10年以上にわたって授業と寮生活の両面で、生徒個人の可能性を最大限に伸ばす教育をしています。ル・ロゼ学院で学ぶ日本人学生も「授業は10名以下の少人数教育なので、先生は一人ひとりに気を配ってくれます。また、いつも次の高いレベルに導いてくれます。」とインタビューに答えています。また、ダイバーシティを大切にしているため、生徒の出身国は60ヶ国とバランスが取れていて、真の国際的な環境と言えるでしょう。
学校を卒業する際は、世界中の大学に入学できる、国際バカロレア(IB:International Baccalaureate)または、フランスの大学に入学できるフレンチバカロレア(French baccalauréat)の取得ができます。全ての生徒は大学に進学し、30%以上がアメリカのアイビーリーグやMIT、スタンフォード大学、またはイギリスのオックスフォード大学、ケンブリッジ大学、Russell Group ラッセルグループの大学に進学しています。

勉強だけでない豊かな教養や人間性を育む教育

多くのボーディングスクールでは豊かな教養や人間性を育むため、また、個人の能力を最大限に伸ばすため、生徒の好奇心に合わせたカリキュラムが組まれています。また、芸術やスポーツにも大変力を入れているため、スポーツ面ではサッカーコート、ラグビー場、陸上競技トラック、バスケットコート、ビーチバレー、テニスコート、プール、乗馬、セーリングなどの施設がある学校や、芸術面では、独自のオーケストラ、合唱団、演劇グループ、アートワークショップ、写真スタジオを持つ学校もあります。その他、週末にはスキー場へ出かけるなど、スイスの大自然を生かしたアクティビティも充実しています。
真に国際的な環境で年少時から寮生活を送り、共に勉学に励み、共に遊び、共に生活をしている生徒は、それぞれの違いを尊重し、信頼し合うことを学び、自立心を育んでいきます。また、授業と寮生活の両面から指導する教師との関係からも、相談することで解決の糸口を見つける問題解決力、大人への接し方、社会のルールなどを学んでいくのです。日本の学校では体験することができない貴重な気付きや学びが得られることでしょう。

短期プログラムも充実

スイスのボーディングスクールでは、毎年、夏と冬にそれぞれ短期プログラムが用意されているため、お子様に年少時から短期留学を経験させることも可能です。8〜17歳向けサマースクールのプログラム内容は、主に授業とアウトドアアクティビティで構成され、自分に自信をつけることや、能力を次の段階へ高められるようにカリキュラムが組まれています。
例えば、ビジネス起業家コースでは、人前で堂々と話す練習や、チームビルディング、交渉スキルに焦点が当てられています。リーダーシップコースでは、教室でリーダーシップの重要な要素を理論的に学び、その後フィールドワークでキャンプやサバイバルスキル、地図の読み方、チームでのチャレンジなど実践で学習します。さらに、スイスの名物であるチーズやチョコレートの製造方法を学んだり、渓谷や滝などの素晴らしい自然を体感したりするアクティビティも用意されています。
サマースクールは年齢ごとに8〜12歳、13〜15歳、16〜17歳に分かれており、世界中から集まった同年代の生徒とともに学ぶことで、チームワークや問題解決能力が身につきます。また、短期間で集中して取り組むことによる充実感や達成感を味わうことは、自分に自信を持つことにもつながるでしょう。
期間はプログラムにより、2〜4週間となっていますので、夏休みに合わせて短期プログラムに参加することも可能です。

まとめ

教育はまさにお子様の将来に対する投資です。国際的な環境で、豊かな教養や人間性を育む教育は、お子様に心の成長を促し、日本に留まらない将来の選択肢を広げることになります。また、寮内で昼夜を共に切磋琢磨した級友は一生の宝物になり、将来世界を舞台に活躍する級友ができることは貴重な人脈づくりの機会となるでしょう。
お子様の将来を考えるにあたり、スイスの伝統あるボーディングスクールへの留学を選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょうか。

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部
458件の開業医を成功に導いた成功事例集