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株主優待が2倍もらえる有利な方法があるのをご存知ですか?

連載:株主優待Vol.2

2015.03.30

連載:株主優待Vol.2

株主優待というと優待の商品にばかりに目がいきがちですが、いつ、どのくらいの株式を保有していれば受け取る権利があるのかなど、細かな決まりがあります。今回は、効率よく株主優待を受ける方法を紹介しましょう。

株主優待は年に1回または2回、決算の時期に実施されるのが一般的です。企業によって権利が確定する日が異なるのです。この権利確定日に株主であれば、株主優待を受けることができます。

たとえばANAホールディングスは、1000株以上の保有で航空運賃の50%割引券を1枚受け取れます。保有株式数が増えれば割引券の枚数が増えるわけです。

権利確定日は3月末と9月末。といっても3月31日や9月30日に株を買っても株主優待は受けられません。株を買っても株主として登録されるまでには時間がかかるからです。そのため証券会社の営業日で3営業日前(中2日)に購入する必要があります。2015年3月の場合でいえば、3月26日までに購入しなければなりません。

ただし、直前に株式を買おうとすると、株価が上昇しているケースがあるので注意が必要です。株主優待で人気のある株式は、権利確定前に購入しようとする人が増えるからです。

また、権利が確定してしまえば、株式を売却しても株主優待は受けられるため、権利確定後は売却する人が増え、株価が下がるケースもあります。株主優待を狙うのであれば、権利確定の直前直後の売買は避けたほうがいいでしょう。

初心者でも株主優待を有利に利用する方法を紹介しましょう。それは分割購入です。株主優待は、保有株式数が2倍になれば、優待品も2倍受け取れるというものではありません。保有株式数が1000株でも2000株でも、受け取れる株主優待は同じということも少なくないのです。

たとえば飲料メーカーのダイドードリンコの株式を100株以上保有していると、3000円相当の自社商品が受け取れます。しかし、200株保有していてもこれは同じ。そこで、結婚しているのであれば、夫婦で利用するのです。夫がひとりで200株保有しても3000円分の優待しか受けられませんが、夫・妻がそれぞれ100株ずつ保有していれば、6000円分が受け取れるというわけです。

最後に野村グループが運営している「知って得する株主優待」で公表されている株主優待の人気ランキング50の中からトップ5を紹介しましょう。

□株主優待人気ランキング(順位、企業名、権利確定月、優待内容の順)
1位 日本マクドナルドホールディングス 6月,12月 食事優待券
2位 ダイドードリンコ 1月,7月 3000円相当の自社グループ製品、自社グループ製品特別価格販売
3位 日清食品ホールディングス 3月,9月 1500円相当の自社グループ製品または寄付
4位 ANAホールディングス 3月,9月 搭乗50%割引券1枚、各種施設利用割引券
5位 コロワイド 3月,9月 2万円分の株主優待ポイント

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執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部
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