マネジメント

ウソの「スモールゴール」を設定して生産性を上げよう

2020.07.05

大きな目標よりも小さな目標を持ったほうが効果的な理由

何かを成し遂げたいなら「大きな目標を持つ」ことが近道であると、無意識のうちに思い込んではいないでしょうか?
さまざまな心理術を用いて、まるで手品のようなパフォーマンスを行うメンタリストのDaiGo氏は、著書「週40時間の自由をつくる超時間術」で面白い研究結果を紹介しています。
今回は、目標についての固定観念が覆るような驚きの研究結果と、ウソのスモールゴールで生産性を上げる方法についてお伝えします。

■大きな目標よりも「小さな目標」

目標を掲げることで、自分のゴールが明確になり、ブレずに頑張れるという人が多いようです。しかし、目標が大きすぎると「目標を達成するイメージがわきにくい」ために不安やストレスが発生し、モチベーションが持続しにくいという人も少なくありません。
DaiGo氏の著書「超時間術」で紹介している南カルフォルニア大学での研究結果でも、小さな目標を設定したグループのほうが、早く目標を達成したとされています。この実験では、老後の費用を貯金する期間について、「年単位」で表すか「日単位」で表すかで貯金額に4倍もの差が出たと言います。
何十年も先のことを想像することは難しいものですが、1日単位で考えることにより、現実味が出て想像しやすくなったようです。さらに、イメージしやすくなったことで余計な不安やストレスが解消され、モチベーションのアップにもつながったと言えるでしょう。
つまり、掲げる目標をイメージのしやすい小さな単位などにすることで、大きな目標を掲げるよりも結果が出しやすくなったのです。

■スモールゴールに関する研究

スモールゴールについては、ハーバード大学のテレサ・アマビール博士も研究を行っています。その研究では「こんな小さな目標を立ててもたいした影響はない」と思ったことのうち28%は、モチベーションを左右する要素になったと伝えています。
また、スモールゴールは、スポーツの世界ではあたり前のように活用されているものです。
バスケットボールの例を挙げると、
・「今週は、ドリブルしながら50メートル進めるようになる」
・「今週は、3ポイントシュートが連続3本入るよう練習する」
といったスモールゴールを立てます。これには、小さな目標を決めてクリアしていくことで達成感を積み上げ、次のステップへのモチベーションへとつなげるテクニックが使われています。

■ウソのスモールゴールの効果

DaiGo氏は、著書「超時間術」のなかで、単にスモールゴールを設定するだけでなく、「ウソ」を上手に取り入れることでさらに生産性をアップできると伝えています。
たとえば、下記のような2種類のスタンプカードを使った実験では、(2)のほうが、コーヒーを注文するスピードが格段と早くなったそうです。
(1)「コーヒー10杯で1杯無料サービス」と記載されたスタンプカード
(2)「コーヒー12杯で1杯無料サービス」と記載され、2つスタンプが押されたスタンプカード
この実験から、何も達成していなくても、2つのスタンプが押されているといった「ウソの達成感」を取り入れることで、時間感覚に余裕ができて、モチベーションのアップにつながることがわかります。
ゲームのなかで架空のポイントが貯まったり、キャラクターたちがレベルアップしたりすると、つい時間を費やしてしまうことも、この「ニセの達成感」が原因なのだそうです。

■上手なスモールゴールの作り方

□20分以内の短時間で達成できる目標を設定する

ハーバード大学のテレサ・アマビール博士の研究によると、スモールゴールは20分を過ぎると効果が薄れはじめ、30分を超えるとメリットが大きく下がってしまうそうです。
まずは、5分ぐらいで終わる作業や見落としがちな事柄の振り返りなどを、目標に掲げてみましょう。

□80%ぐらいの成功率になるような目標を立てる

毎回クリアできる目標では、「簡単すぎて」モチベーションが下がってしまうという結果が出ているのですが、逆に、難しすぎても「どうせクリアできない」とモチベーションが下がってしまうため、8割成功し2割失敗するような難易度の目標を設定すると良いと言われています。

□達成した記録をつける

スモールゴールを達成できたかどうかを記録に残していくことで、80%達成できる目標を設定できているかどうかの確認にもなります。

■スモールゴールの達成率をアップするために

スモールゴールを設定しているのに、モチベーションがあがらず生産性もアップしないような場合には、
(1)スモールゴールを紙に書いてみる
(2)スモールゴールを達成したときのメリットを3つ書いてみる
(3)スモールゴールを達成するための障害を3つ書いてみる
(4) (3)で考えた3つのうちの最大の障害をピックアップする
(5) (4)でピックアップした最大の障害を乗り切るための対策を考えて書いてみる
という順序で取り組むと効果的です。
たとえば、
(1)1日3分歯磨きをする
(2)歯がキレイになる、虫歯が減る、人前でも自信を持って笑える
(3)面倒に感じる、いつまでもダラダラと食べて歯磨きを忘れてしまう、寝てしまう
(4) いつまでもダラダラと食べて歯磨きを忘れてしまう
(5)歯磨きタイムを決め、とりあえず時間になったら歯ブラシを口にくわえてみる
という感じであてはめていくと目標が達成しやすくなるといった具合です。

■まとめ

今回紹介した「スモールゴール」には、目標達成へのイメージをしやすくして不安やストレスをやわらげ、モチベーションをアップする効果があります。スモールゴールは、スポーツの世界ではすでに活用され、オリンピックを目指すような選手も目標達成のための有効な手段として取り入れていることが多いようです。
まずは、今回紹介したような方法で小さな目標を掲げ、達成感を積み上げてゴールへの近道を探ってみませんか?

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部
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