レジャー

カーニバルに花祭り、南フランスを訪れるなら早春がおすすめ

2020.01.25

南仏コート・ダジュールで花々に彩られた春祭りを楽しもう

フランスの南部、地中海に面したコート・ダジュールは、夏のバカンス時期に賑わうリゾート地というイメージがありますが、実は2月もとびきりの観光シーズンです。
日本ではまだ寒さ厳しい2月ですが、地中海性気候のコート・ダジュールではすでに春の気配が濃厚。歴史に彩られたいくつもの祭りが行われ、あふれる陽光の中、花々に囲まれて楽しいひとときを過ごすことができます。

世界屈指の華やかなお祭り・ニースのカーニバル

毎年100万人以上の人で賑わうニースのカーニバルは、コート・ダジュールで最も大きなイベント。カーニバルは南仏に春を告げるお祭りです。2020年の開催日は、2月15日~29日。今年のテーマは、「世界の王様」です。
ニースのカーニバルの一番の見どころは、巨大なフロート(山車)のパレードです。一流のアーティストたちによってデザイン、デコレーションされた20台近くのフロートは、高さ10mを越えるものもあり、街中を行進する様子は圧倒的な迫力です。また21時から行われるイルミネーションパレードは、幻想的な雰囲気で、祭り終盤には王のフロートが夜の海で燃え上がって感動的なファイナルを迎えます。
そして、中心部マセナ広場周辺で行われる『花合戦』もニースのカーニバルならではの一大トピックス。毎年選ばれるカーニバルの女王たちが色とりどりの花で飾られた20台の「花のフロート」の上からミモザやアイリスなどの春の花を観客に投げます。この花を手にすると縁起が良いといわれることから観客たちが花を取り合う様子が『花合戦』と呼び習わされているのです。

ニースのカーニバルを楽しむ時のポイント

・とにかく混雑するため、スリには注意してください。また、花合戦のフロート近くは人混みにもまれることになりますので、小さなお子様連れには危険です。あまり近くに行かないようにしましょう。
・観覧の指定席(立ち見席もあり)はチケットが必要です。インターネットでも購入できますが、売り切れになることも。また、観覧席入場の際のセキュリティチェックに時間がかかるため1時間以上前に出掛けるようにしましょう。
・祭り中は観客から紙吹雪や紙スプレーなどをかけられることも多々あるのでご注意ください。

鮮やかな色と香りに心も弾む・マントンのレモン祭りFête du Citron® Menton

イタリアとの国境に近いコート・ダジュールの街マントンは、世界有数の柑橘類、特にレモンの産地。ここで行われる「レモン祭り」には、ニースのカーニバルと同様、世界中から多くの人が訪れます。2020年の開催は、2月15日~3月3日です。
こちらの見どころは、特産のレモンやオレンジをふんだんに使って造られたオブジェ。毎年テーマに沿った造形が街の中心部にあるビオヴェ庭園に展示され、期間中の数日にはオブジェのパレードも行われます。また、夜に特化したプログラムも多彩です。そしてなにより、祭りの期間中、街中に明るいビタミンカラーがあふれ、柑橘類の爽やかな香りが漂います。これもレモン祭りの時期ならではの楽しみ方です。

マントンのレモン祭りを楽しむ時のポイント

・旅行中はマントン特産の香り高いレモンをたっぷり楽しみましょう。お祭りのマーケットでレモンやオレンジ、柑橘類調味料、エッセンシャルオイルなどがたくさん販売されているほか、多くの場所でフレッシュジュースやレモンのスイーツ、料理なども味わえます。
ただし残念ながら、柑橘類は防疫上、日本に持ち込むことはできません。
・期間中は、レモン農園へのエクスカーションプログラムもあり、公式HPや現地の観光局で予約ができます。
・ビオヴェ庭園に面して建つホテルを予約すれば、部屋に居ながらにしてオブジェやイルミネーションを楽しめます。
・マントンのレモン祭りはニースのカーニバルと日程が重なる部分があるので、両方を訪れることも可能です。マントンとニースは列車で1時間程度の距離です。

春の色と優しい香りに包まれる・マンドリュー・ラ ナプールのミモザ祭り

早春のコート・ダジュールでぜひ訪れたいもうひとつの祭りがマンドリュー・ラ ナプ-ル(Mandelieu-La Napoule)のミモザ祭りです。今年は2月19日~26日に開催されます。
南仏を代表する花のひとつであるミモザは、黄色く可憐な花で香水にも使われる芳香が特徴。祭りの間、街にはミモザの花があふれ、春色に染まります。
ミモザで飾られ、種々の意匠をこらした山車のパレードのほか、ミモザの女王によるミモザ花合戦やコンサート、地域産品のマーケット、エクスカーションなどさまざまなプログラムがあり、老若男女が楽しめるお祭りといえるでしょう。
ミモザ祭りは、このマンドリュー・ラ ナプールのほか、同じくコート・ダジュールのボルム・レ・ミモザや近隣の小さな村でも行われますが、山間部はアクセスがやや困難。その点、マンドリュー・ラ ナプールはカンヌから近く宿泊施設も比較的多いため、おすすめです。

ミモザ祭りを楽しむ時のポイント

・マンドリュー・ラ ナプールはカンヌから鉄道で約10分。カンヌとマンドリューの市街地を結ぶバス便もあります。
・お祭り期間中のエクスカーションには、香水の名産地・グラースやミモザの群生地をバスで周遊するコースも用意されます。
・ナプールには、ミシュラン一つ星のレストラン「L’Oasis」があります。

コート・ダジュールで一足先に春を満喫&リフレッシュしてみませんか

寒い日々が続く日本を離れて、2月は南フランスへ。飛行機のチケットが取りやすいため、スケジュールが組みやすいのもこの時期のメリットです。
満開の花々に囲まれたお祭りで身も心もリフレッシュ、近づく新年度に向けて鋭気を養う旅はいかがでしょうか。

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部
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