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東方正教会のクリスマスをサンクトペテルブルクでお祝いしよう!

2020.01.05

ロシアのクリスマスは1月7日~王侯貴族が暮らした古都・サンクトペテルブルグ~

1991年12月25日、ソビエト連邦が消滅しボリス・エリツィンが大統領に就任。ロシア連邦となってからおよそ30年の歳月が流れました。現在では自由な空気が溢れ、クリスマスをお祝いするロシア人もたくさんいます。
極寒のイメージが強いサンクトペテルブルクですが、いわずとしれた「不凍港」。意外と暖かいのです。今回は、サンクトペテルブルクの冬の楽しみ方をご紹介します。

ロシアのクリスマスは1月7日

カトリックやプロテスタントのクリスマスは12月25日ですが、東方正教会のクリスマスは1月7日。およそ2週間遅れのクリスマスです。
東方正教会とはキリスト教会派の一つで「カルケドン派」にまで遡ることができます。そのカルケドン派が西方教会と東方正教会に分派し、ロシアでは東方正教会が、ローマ周辺では西方教会が信仰の対象となりました。よく耳にするカトリックやプロテスタントは、その後の出来事です。
では、なぜ東方正教会だけクリスマスが1月7日になったのかというと秘密は「暦」にあります。ロシア旧暦でも、クリスマスは12月25日でしたが、19世紀に入るとロシア旧暦に「12日」を加えた暦を、20世紀以降は「13日」を加えた暦を採用するようになったのです。これが現代でもそのまま使われ、12月25日に13日を足した「1月7日」がクリスマスになった、というセオリーです。

ディナーやクリスマスグッズはネフスキー大通りで

クリスマスシーズンにペテルブルクを訪れたら、現地でクリスマスグッズを選んだり、ロシアの伝統料理に舌鼓を打ちたいですよね。
そこでおすすめしたい観光地が「ネフスキー大通り」です。ネフスキー大通りはペテルブルクの目抜き通りで、歴史的建築物や高級ブティックが軒を連ねています。

まずは、ストロガノフ伯爵のお屋敷で「ビーフストロガノフ発祥の地」である「ストロガノフ宮殿」でのディナーがお勧めです。ビーフストロガノフが小さく切り分けてあるのは戦争で片手を失った招待客のために伯爵自らがナイフを手にとって、切り分けてあげたのが始まり。こうしてビーフストロガノフが切り分けられた状態で給仕されるようになったのです。
次は「エリセーエフスキー商店」を是非訪れてみてください。そこでは、おいしいそうなケーキや高級食材が手に入ります。アールヌーヴォー様式の外観は旅の思い出に記念撮影しておきたい観光スポットでもあります。
そして、化粧品店に目を向ければ、シベリアの植物由来の成分が配合された自然派化粧品も販売されています。寒い地域のためスキンケアアイテムも充実しているのです。
最後に、国立エルミタージュ美術館に行かれてはいかがでしょうか。国立エルミタージュ美術館はネヴァ川のほとりにあり、女帝エカテリーナ2世が収集した工芸品や巨匠レンブラントの作品も展示されています。かつての皇帝の住まいで絢爛な「大使の階段」は見どころの一つです。

サンクトペテルブルクはロシアの源泉

ロシア文化の源流をたどると「サンクトペテルブルク」か、ウクライナの「キエフ」に行き着きます。日本で例えるなら京都と奈良のような存在でしょうか。
なお、ソ連時代のペテルブルクはレニングラードと呼ばれていました。あの革命家レーニンの名前を冠していたのです。レニングラードと聞いた方がピンとくる方も多いことでしょう。
改名された理由はソビエトが崩壊したからです。レニングラードの住民が新しい都市名にしようと住民投票を開き、現在のサンクトペテルブルクに決まったのです。
そのため、ペテルブルクにはモスクワよりもたくさんの歴史的な観光地や建物が残っています。古き良きロシアを探訪したい方におすすめの観光スポットと言えるでしょう。

乾杯のあいさつは「ザフストリェーチュ」

冬のロシアで体を温める飲み物といえば「ウォッカ」です。お酒に強いロシア人は5杯くらい軽く飲み干してしまうそうです。そんな瞬間にペテルブルクのバーで居合わせたら、「ザフストリェーチュ」といって乾杯しましょう。意味は「出会いに乾杯」です。(「ザ」は「~のために(乾杯)」、「フストリェーチュ」が「出会い」を表します。「フストリェーチュ」の部分を人名に変えて、その人をお祝いすることもあります。)サンクトペテルブルク観光に行ったら、思い切って使ってみてください。ちょっとロシア語を知っているだけでも、現地の人との距離がぐっと近くなること間違いなしです。

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部
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