ファイナンス

フィンテックの代表的な事例をみてみましょう-その1-

開業医 フィンテック

2016.10.17

開業医のためのフィンテック講座Vol.2

フィンテックが利用されている主な事例にはどのようなものがあるのでしょうか。今回はその事例を取り上げ、日本ではどのような利用がされていくのか、それがもたらすメリットについてお伝えします。

■スマートフォンでクレジットカード決済ができるように

フィンテックで最も有名な事例として挙げることができるのは、「モバイル決済」です。モバイル決済とは、スマートフォンやタブレットに小型のカードリーダーを取り付け、所定のアプリを利用するだけでクレジットカード決済が可能になる仕組みで、楽天スマートペイなどが有名です。最近ではBluetoothを利用してワイヤレスで行えるものも登場しています。

従来であれば、クレジットカードを読み取る端末がないとクレジットカードによる決済を行うことができず、端末設置費用と決済手数料の2つのハードルの存在が、歯科医院を含む小規模店舗での導入を阻む壁となっていました。

しかしながら、モバイル端末を利用することで導入にかかる初期費用及びランニングコストを最小限に抑えることが可能となり、小規模事業者でもクレジット決済の利便性がもたらす売上増等の恩恵を受けられるようになってきているのです。

こうしたITと金融が融合することで、コスト面のハードルが下がるだけではなく、売上増に貢献ができる仕組みは、まさにフィンテックならではといえます。

■フィンテックの持つ更なる可能性

こうした決済関連のフィンテック事例は日本でもさらに広がる可能性を秘めています。例えば、株式会社Liquidでは、「Liquid Pay」という独自の生体認証技術を用いた決済手段サービスを導入しています。これは高セキュリティで、かつID発行費用ゼロなど低コストで導入できる点が特徴です。それによって、今後、既存の決済では難しかった短期間のイベントなどでも決済方法の選択肢が増えていくことでしょう。

このように、これまで難しかったような決済方法を可能とするのがフィンテックです。その利用が広がることによって、ますます利便性が高まり、想像もできなかった新しい決済方法が生み出されていくのです。

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部
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