ファイナンス

プロに任せるという選択肢

自動運用

2016.09.12

「自動運用」とは? またそのメリットとデメリットは?

「自動運用」と聞くと、車の自動運転などをイメージされる方もいらっしゃるかもしれません。この言葉は資産運用で使われるものであり、自動的に運用をしてくれるサービスが該当します。

簡単に言ってしまえば、皆さんの代わりに資産を増やす・守るための運用を資産運用のプロである証券会社やプライベートバンク(PB)、銀行などの金融機関が行ってくれるというものです。資金さえ預けておけば、後は金融機関が自動的に運用を行ってくれます。

■考え方・環境に合わせた運用を行ってくれる

自動運用には様々な方法がありますが、いずれにおいても共通していることは、皆さんの投資に対する考え方(積極型かバランス型かなど)を踏まえて、市場環境に応じた運用方法や運用配分を決めることです。

その時々の環境に応じて資産運用のプロが臨機応変に対応してくれるため、資産運用の知識がなくても安心して運用に取り組むことができる点は自動運用のメリットといえるでしょう。ドクターである皆様にとっては、値動きに一喜一憂したり、運用に手間や時間をとられたりすることは本望ではないでしょうから、餅は餅屋にというように、資産運用は資産運用のプロに任せておいたほうが効率的かつ効果的な資産形成が可能になるといえます。

■コストがかかる

プロに任せることで、その分手数料がかかります。これが自動運用の大きなデメリットといえます。

自動運用を行うには、投資をプロに任せるための投資顧問料や、信託報酬という運用管理のための手数料負担が必要です。どこにお願いするかによってこうしたコストは異なってきますが、例えば信託報酬であれば年1~2%程度かかるのが一般的です。

ご自身で株式投資を行う際にかかる費用は、売買手数料と口座管理料(ネット証券等無料になる場合あり)のみであることが一般的ですが、自動運用を行う場合は、売買の都度手数料がかかるのではなく、資産残高に対してかかるなどの違いもあります。そのため、プロに任せることでどう変わるのか事前に理解し、各金融機関の手数料を比較検討することも大切です。日本国内の金融機関の場合、成功報酬型は非常に珍しく、仮に運用がうまくいかなかった場合でも、こうしたコストは運用を委託している限り発生し続けるためです。例えば手数料合計が2%であれば、当然2%以上で運用できなければ利益がありませんので、始める前にそのリスクを理解していることが重要なのです。

自動運用は、こうしたメリット・デメリットを理解したうえで検討するようにしましょう。

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部
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