「投資」と「投機」は違う! リスクを理解して分散投資
2014.08.12
連載:資産運用Vol.2
ひとことで言うと、投資とは将来の資産を増やすために中・長期にわたって資産を投じることで、投機とは機会をとらえて短期的に資産を売買し収益を期待するものです。
株式投資を例にすると、投資は企業の成長を期待するため投資先企業のビジネスモデルや経営方針などを分析し、将来、期待できる企業であるかどうかを判断して資産を投じます。
これに対して投機は短期的な価格変動を期待するので、投資先そのものの分析よりも価格変動要因に注目するためギャンブル性が強くなります。
では、ギャンブルのような不安定さを取り除くためにはどうすればいいか。方法論や技術論はさまざまにありますが、その前に必要なことが、“目的意識を持つ”ことです。
将来の夢があり、それを可能にするために必要な資金を理解し、それを得るための手段を講じる。そうやって何のために投資するのかという意識を持つことが、より正確な情報を集め、確かな手段を選んでいくことにつながっていき、結果、ギャンブル性が少なくなっていくのです。
確かに投資商品とひと口にいっても、値動きが大きいものから安定したものまでいろいろあります。その中でどれを選ぶかというとき、目的がしっかりしていれば、それに即したものを選ぶことができます。
また、ポートフォリオを作成し組み合わせて保有することで、資産全体としてのリスクをコントロールすることもできます。
預貯金だけで資産を運用することは「リスクを取らないことがリスク」と言われる今、投資商品を資産運用に組み入れることは必要です。しかし、だからといってリスクの高い株式投資などを始める必要はありません。
投資商品の中には、投資信託のように複数の金融商品を組み合わせたものや、不動産のような実物資産までさまざまなものがあります。それらの中からどれが自分の目的を達成させるものなのかを考え、合ったものを選び、少しずつ始める(時間分散)ことが投資を成功させる秘訣です。
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