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資産を預金だけで運用していると、どんどん目減りしていく!?

資産を預金だけで運用していると、どんどん目減りしていく!?

2014.08.06

連載:資産運用Vol.1

2000年代の初めから使われ始め、いまや金融庁と金融機関のキャッチフレーズとなっている「貯蓄から投資へ」。

今年スタートしたNISA(少額投資非課税制度)も、個人金融資産が投資へ向かう起爆剤として期待されましたが、現時点で活用しているのはこれまでも証券口座を保有し投資をしていた50代以上の層がほとんど。若い世代の投資意欲を喚起するまでには至っていないようです。

確かに90年代のバブル崩壊以降、日本経済は低迷。40代前半以下の世代は、社会人になって以降をデフレ経済下で暮らしてきましたから、投資に関心が低いのもうなずけます。

しかし、アベノミクス効果で時代がインフレへ向かい始めたいま、自分の財産を増やすためでなく守る意味からも資産運用を考える必要が生じています。

というのは、デフレ経済から脱却し日本経済の発展に資する安定した物価として、日本銀行は消費者物価指数の2%上昇を金融政策の柱として掲げました。

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事実、2014年6月の全国のコアCPI(=消費者物価指数から天候等の条件によって価格変動が大きい生鮮食品を除いた指数。インフレ、デフレ基調の度合いを見るときはこれを使う)は前年同月比3.3%上昇。3カ月連続で3%を超え、確実にインフレ方向へ向かい始めています。

ところが、長期金利は相変わらず低迷しているため預金金利は低いまま。メガバンクの普通預金は0.02%、300万円以上のスーパー定期でも1年は0.03%、10年でも0.2%。物価上昇率とはケタが違っているのが現状です。

ということは、預金だけで運用していると資産は実質的に目減りしていることになります。
稼ぐ力がある現役世代は資産の目減りを補って余りある収入があるため、資産運用への関心は低いかもしれません。

でも、リタイア後はどうでしょう? 

運用力があれば資産が働いて収入を生んでくれます。ただし、その時になって始めても失敗する人が多いのも事実です。相場環境や税制など、投資をスタートするには好状況といえるいま、投資家デビューを考える必要がありそうです。

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執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部

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