ムダのない経営をするには?〜何を、どの程度削るのか〜
2018.05.16
ZOZOTOWN前澤友作に学ぶムダのない経営
メールアドレスも社長室も使わない
前澤氏はメールアドレスや社長室を使いません。正確に言えば、社長室はあるのですが、打ち合わせや仮眠以外にはほぼ使わないとのことです。
メールアドレスや社長室は、経営者の仕事に欠かせないものと言っても過言ではありません。しかし、前澤氏にとってこれらはムダなものだと言います。絶対に必要なもの以外はムダなものと考えているのかもしれません。
また前澤氏は「情報量が少ないほどよい」とも考えており、彼が発信する言葉からは情報化社会の中でできるかぎりノイズをなくしたいという意思が感じられます。経営にせよ情報にせよ、ムダを限りなくなくすことで意思決定の純度を上げているに違いありません。
出社は週3日。1日6時間勤務で業績を上げる
前澤氏の出社は週3日で、かつ1日6時間のみ。
かつて、スタートトゥデイ社を立ち上げたころは長時間の仕事をしたこともあるようですが、今では週に3日だけ、しかも9時から15時までの6時間しか働かないスタイルを貫いているそうです。
はじめに時間制限を設けることでその範囲で成果を極限まで出そうとする考えが働きます。それが短時間で成果を生み出せる理由の1つです。
「好きなことしかしない」が差別化になる
また、前澤氏は創業時から「好きなことしかしない」ことを決めています。
例えば、ZOZOTOWNで扱っている”洋服”。服好きだった前澤氏は、自分が好きなデザインや形のメンズファッションをネットで販売し、それが拡大して今のZOZOTOWNがあります。従来メンズ服を中心に販売するサイトだったこともあり、今でもZOZOTOWNは男性からの支持が多くなっています。
そしてZOZOTOWNは他社にはない「5ミリ単位での検索機能」が付いており、例えば、パンツ(ズボン)を検索するときに、お客さまはウエストや股下、ヒップなど細かいサイズにも5ミリ単位でこだわることが可能です。
このように、他ファッション通販サイトにはないこだわりが、他のサイトには卸さないようなブランドをも魅了し、ZOZOTOWN独自のラインナップにつながっています。結果として、ファッション好きのお客さまをつかんで離さない経営が実現しているのです。
シンプルでムダのない経営で、売上アップへ
ここまで、スタートトゥデイ前澤氏が実践するムダのない経営を実例とともに紹介しました。
いきなり全てを実践するのは難しいかもしれませんが、まずは経営者として「本当に自分しかできないこと」を棚卸しして整理するところからはじめてみてください。
そして、経営者がする必要のない業務がはっきりしたところで、秘書や部下にアウトソースする、ITツールを活用して時短するなどの対策をしていきましょう。
今回ご紹介した内容は、常識では考えられない経営方法もありますが、シンプルなノウハウなのですぐに活かすことも可能です。「たくさん仕事をしても、思うように結果がついてこない…」とお悩みの方は、ぜひ前澤氏の経営手法を取り入れてみてください。