レジャー

自然と芸術に囲まれて癒しの一日を過ごしてみませんか?

2020.12.20

自然の中の美術館を訪れる癒しの旅~クレマチスの丘~

富士山の裾野に位置するクレマチスの丘には、素晴らしい絵画と彫刻作品、季節の花々が咲き誇る広い庭園、そして吊り橋のある散歩道など様々な楽しみがあります。クレマチスの丘は、花や土の香りなど自然に癒されながら、世界一流の芸術を楽しむことのできる、スルガ銀行の3代目頭取であった岡野喜一郎によって創設された3つの美術館と文学館、庭園とレストランなどが一体となった複合文化施設です。今回はこの施設の見どころをご紹介します。

≪ヴァンジ彫刻庭園美術館とクレマチスガーデン≫

3つの美術館の1つである「ヴァンジ彫刻美術館」は、現代イタリアを代表する具象彫刻家のジュリアーノ・ヴァンジ(1931ー) の世界で唯一の個人美術館です。
彫刻の配置から照明までヴァンジの意図が生かされているこの美術館は、芸術と自然が調和するように展示されていることが特徴です。まずエントランスで最初に目に飛び込んでくる色鮮やかなモザイク壁画が設置されていて、異世界に入るような感じることでしょう。
そして、そのエントランスを潜り抜けると、箱根山麓を望む見晴らしのいい丘には庭が広がり、彫刻が点在しています。展示練は丘に沿って造られているため、上の階から常設展示室の中に降りて行く構造となっていて、作品は高い天井のコンクリートに囲まれた無機質な空間の中に、スポットライトで一つ一つ浮かび上がるように展示されています。
さらに、展示室から続く丘の下に広がるクレマチスガーデンに出ると、また風景と調和した彫刻が点在していて、まさに秘密の庭。そこには、一年を通じて楽しめる約250種類以上のクレマチスが植えられています。そして四季折々に開花する水仙、桜、チューリップ、藤、バラ、紫陽花、秋バラ、睡蓮、シクラメン、クリスマスローズなどの花々が植えられていて、緑の芝の中にはヴァンジの彫刻が置かれています。また、庭の中に作られた丘の楠の木の下には、木のベンチやブランコが設置されているため、小高いところから庭全体を眺めたりと、様々な視点で眺望を楽しむことができ、しばしの非日常の時間が味わえます。
そして、ヴァンジ彫刻庭園美術館からベルナール・ビュフェ美術館に続く道は、紅葉をたのしみながら、駿河平自然公園の中にある長さ130メートルの吊り橋を渡る散歩道となっています。

≪ベルナール・ビュフェ美術館≫

クレマチスの丘で最初に設立されたベルナール・ビュフェ美術館は、左側の外壁にビュフェのサインがあるのが特長です。
ベルナール・ビュフェ(1928ー1999)は、戦後の具象画壇を代表するフランスの画家です。黒い直線とモノトーンに近い色彩が特徴的で、抽象絵画が主流の中で、具象絵画の道を貫いたことで知られています。創設者の岡野喜一郎の個人コレクションをもとに1973年に創設されたこの美術館は、ビュフェの初期から晩年までの2000点を超える作品が収蔵され、世界一のビュフェコレクションを誇っています。ビュフェはこの美術館に生前7回夫人とともに来館していて、ビュフェにとっても特別な美術館だったようです。ビュフェの世界に引き込まれ、素晴らしい時間を過ごすことができるでしょう。

≪井上靖文学館≫

ビュフェ美術館の対面にある井上靖文学館は、幼少期を伊豆で過ごした昭和を代表する芥川賞受賞作家の井上靖の資料館です。この文学館は、階段の上に建てられていて、竹林に囲まれた純日本風の建物の中に、作家の写真や生原稿などの資料を展示してあります。

まとめ

昨今、未曽有の感染症で窮屈な思いをされたり、年末の忙しさでストレスを感じたりされている方も多いかと思います。そんな時は、自然と芸術を心ゆくまで堪能することができれば、良い気分転換になるのではないでしょうか。
今回ご紹介したクレマチスの丘の近くには、日本最長400mの人道吊橋「三島スカイウォーク」があります。伊豆と箱根の中間に位置する観光施設で、橋の上から富士山の絶景が楽しめる場所ですので、合わせて立ち寄ると、更に癒しの効果が深まること間違いなしです。

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部
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