夏のコートダジュールでアート&リゾート三昧
2019.06.18
南フランスとモナコで過ごす極上の休日
地中海に面したコートダジュールは、欧米人がバカンスに訪れる人気の観光地です。イタリアの国境近くからマルセイユのあたりまでの地域を指しますが、今回は東のマントンから西のニースの間にある6つの町をご紹介します。見どころいっぱいのコートダジュール。ぜひ、時間をたっぷりとって訪れてみてください。
・マントン
マントンは、レモンの産地として知られ、春先にレモン祭りが開催されています。パステルカラーの町並みと目の前に広がる地中海の青さに目を奪われてしまうことでしょう。
コートダジュールの観光地の中では、イタリアに最も近いこともあり、あまり観光客が多くなく、のんびりリゾート気分に浸れます。
-バスティオン美術館-
画家・作家・映画監督など、マルチに活躍したジャン・コクトーが、17世紀に建てられた要塞を修復し、造り替えようとした美術館です。志半ばで亡くなったコクトーですが、外壁や床のモザイクは彼自身が手がけたものです。
目の前に地中海が広がる景色の良い美術館のため、晴天の日に訪問されることをおすすめします。
-マントン市庁舎・結婚の間-
ジャン・コクトーによる、漁師カップルの壁画が描かれたお部屋です。市庁舎が開いている平日しか見学することはできませんが、予約すれば、日本人でも結婚式を挙げることが可能な施設です。
・エズ
エズは、コートダジュールに点在する鷲の巣村の中で、最も有名な観光地です。
鷲の巣村とは、中世のころ、サラセン人からの攻撃に備えるため、岩山の上に造られた村のこと。エズの山頂に広がる熱帯庭園からの地中海の眺めは絶景です。
お時間があれば、エズに2つあるシャトーホテルに宿泊し、レストランやお部屋から、その景色に浸ってみてはいかがでしょうか。
シャトーホテルの1つ、シャトー・ドゥ・ラ・シェーヴル・ドールには地中海をのぞむプールもあり、ミシュラン2つ星のレストラン「ラ・シェーヴル・ドール」で、地元の食材を使った極上の地中海料理を楽しむこともできます。
・ヴィル・フランシュ・シュル・メール
クルーズ船の停泊地としても知られる、ニース近郊の港町で、ニースから電車で10分ほどの距離にも関わらず、のどかな雰囲気を味わうことができます。
パステルカラーの家々が立ち並ぶ石畳の坂道をのんびり散策したり、地元の方に混じって海水浴をしたり、思い思いに楽しんでみてください。
-ホテルウェルカム-
ジャン・コクトーが滞在したことで知られている、サーモンピンク色の外壁がロマンチックなホテルです。全室地中海に面するバルコニー付きのため、朝はお部屋で海を眺めながら、遅めのルームサービスをとるもお勧めです。夜は、ホテルのレストランや近くのお店で、新鮮なシーフードをお楽しみください。
-サンピエール礼拝堂-
1957年、ジャン・コクトーが漁師の友人の依頼で、漁師だったペテロを題材に修復した、パステルカラーの愛らしい教会です。
・ニース
コートダジュールで一番の大都市であるニースは、空港から近いこともあり、コートダジュール観光の拠点とされる方が多いのが特徴です。
-プロムナード・デ・ザングレ-
フランス語で「イギリス人の散歩道」という意味を持つ海沿いの道。道のところどころにはベンチが置かれているので、目の前に広がるビーチを眺めながら、一休みするのも良いかもしれません。
道の対岸に建つ、ネグレスコホテルなどに宿泊すれば、人影まばらな朝の散歩を楽しむことができます。
-シャガール美術館-
空を飛ぶ人や擬人化された馬など、夢のような幻想的な絵をカラフルに描いたシャガール。
この美術館には、シャガールが寄贈した聖書に関する作品が集められています。コンサートホールに飾られたステンドグラスは必見です。
-マティス美術館-
シミエの丘に建つ、赤い外壁が印象的な邸宅美術館には、野獣派の代表的な画家だったマティスの初期から晩年までの作品が収められています。
マティスが絵の題材として使っていた家具などの遺品やヴァンス礼拝堂のために描かれた習作も見どころです。
・ヴァンス
ニースからバスで1時間強の距離にある、中世の城壁に囲まれた町です。バスで10分ほどの距離には、現代アートが楽しめるマーグ財団美術館がある、鷲の巣村サン・ポール・ド・ヴァンスもあります。
-ロザリオ礼拝堂-
マティスが晩年に内装や修道服を手がけた礼拝堂です。外壁は白一色ですが、礼拝堂には青や黄色のステンドグラス越しの明るい光が射しこみます。
-大聖堂-
こじんまりした教会ですが、洗礼堂にシャガールが描いたモザイク画が展示されています。
・モナコ
バチカン市国に続いて、世界で2番目に小さい国で、マントンとエズの間に位置しています。元女優のグレース・ケリーが王妃だったことや、市街地でF1グランプリが開催されることなどでも有名な国です。
-王宮-
モナコの高台に建つ王宮。毎日お昼前に衛兵交代式が行われる王宮前の広場からは、港やモナコの町を一望できます。4月から10月にかけては、絢爛豪華な王宮内部の見学も可能です。
-カジノ・ド・モンテカルロ-
ブランドショップや高級ホテルが立ち並ぶモンテカルロ地区にある、モナコで一番格式が高いカジノです。パリ・オペラ座も手掛けたシャルル・ガルニエが設計を担当しました。
館内には、ジャズやポップスのコンサートも開催されるオペラ劇場もあるため、カジノに興味のない方でも十分に楽しめそうです。
-オテル・ド・パリ-
カジノ・ド・モンテカルロと同じくカジノ広場に面して建つ、モナコを代表するホテルです。
プライベートビーチやタラソテラピーが体験できるスパ施設レ・テルム・マラン・ド・モンテカルロなど、施設も充実しています。
アラン・デュカスのミシュラン3つ星レストラン「ルイ・キャーンズ」でのお食事も楽しみの1つです。
・まとめ
今回ご紹介したスポット以外にも、コートダジュールには魅力的な観光スポットが多くあります。特に、夜21時ころまで日が沈まない6月から7月にかけては、普段の季節以上に目いっぱい観光を楽しむことができるでしょう。
今年は少し早めに夏休み取ろうかなぁとお考えの方は、コートダジュールでアートやリゾート三昧のバカンスを満喫するという選択肢はいかがでしょうか。