住み替えを検討するときの注意点
2016.05.02
高齢期の住まいの種類と特徴(国内編)Vol.3
1、住み替える目的をはっきりさせる
「将来、介護が必要になったときが不安だ」、「一人暮らしの寂しさや防犯面の心配がある」、「家族には頼れないので、見守りがある施設に入りたい」など、住み替える目的には自宅でこれから先も暮らしていく様々な不安や心配事があるかと思います。その目的をはっきりさせることが、情報収集などの行動を起こす動機付けとなり、周囲への説明・説得する際に役に立つのです。
2、優先順位を決める
「自然環境がいいところに住みたい」、「部屋の広さはこのくらいほしい」、「認知症になったときや介護の不安があるので、介護や医療体制がしっかりしているところがいい」、「月にかかる費用は○○万円以内がいい」など、新しい住まいに求めるものがいくつかあるでしょう。その中で、これは譲れないというものをあげて、優先順位をつけましょう。自分の希望する条件がすべてあてはまるものを見つけることは難しい場合がありますので、自分の気持ちの整理のためにも、優先順位は必要です。
3、医療行為や認知症への対応を確認する
入居する人の病気や身体の状態によっては受け入れてもらないことがあります。また、入居後に医療行為が増えた場合の対応や、介護・看護体制や何かあったときの医療連携についても確認しておきましょう。
4、契約の解除について
自分から契約を解除するほかに、入居している施設や住まいから契約を解除される場合もあります。どのような場合に契約の解除となるのか、運営会社によって違いがありますので、事前に確認をしておきましょう。
また、お金に関しては、以下のことに注意が必要です。
●入居一時金・前払金などの返還規則の確認
有料老人ホームや賃貸で暮らすときは、入居時にまとまったお金を支払うことがあります。入居後に退去したときは、そのお金が戻ってくるのかどうか、しっかり確認をしておきましょう。
●月額利用料以外にかかるお金の確認
一般的に、月額利用料には、家賃や管理費、生活サービス費、食費などがあります。それ以外の介護保険の費用や訪問診療の費用、さらに、住宅や施設独自のサービスを受けた場合の費用など、今後使うであろう費用についても確認をしておきましょう。
●年金や貯蓄で、住み替え後の生活ができるのか試算する
月々の支払いができなくなると、そこに住み続けることができなくなってしまいますので、必ず試算をしておきましょう。貯金を取り崩して支払いをする予定であれば、可能な期間を事前に知っておくことは重要です。
納得いく住まいを探すには時間がかかりますので、住み替えを考えたときは、早めに準備をして比較検討することをオススメします。