ファイナンス

資産家の方向けの高齢期についての考え方<BR> -高級有料老人ホーム-

高齢期の住まい

2016.04.25

高齢期の住まいの種類と特徴(国内編)Vol.2

長年暮らした自宅から住み替えて暮らすときの選択肢として、今回は、高級有料老人ホームについてお伝えします。

高級有料老人ホームとは

「高級有料老人ホーム」という明確な定義があるわけではありませんが、一般的に高級といわれる有料老人ホームの特徴は、以下のようなものが挙げられます。

・閑静な住宅街や高級住宅街にあり、敷地内の庭園や周りに緑が多く自然環境に恵まれていること

・豪華なホテルのような内装・設備や調度品

・食事のメニューの種類の多さ

・カラオケルームやトレーニングルーム、ビリヤード台などの娯楽施設の充実

・フロントサービス

・介護・医療面の充実

一般的な有料老人ホームとの違いは

まず費用については、高級老人ホームの方が入居一時金と月々の費用が高く設定されています。入居一時金が数千万~数億円。月々の費用の目安は、25万円から165万円ほど。入居一時金がないタイプもあり、こちらは月々の費用が、50万円程度から100万円以上するところまであり、幅が広くなっています。

また、間取りも大きく違います。一般的な有料老人ホームは、1人部屋で20㎡以下のところが多いですが、高級老人ホームでは、1人部屋で20㎡以上が多く、50㎡を中心にしているところや、2人部屋で100㎡以上あるところもあります。

さらに、今は元気でも将来の健康や介護への不安から有料老人ホームへの住み替えニーズも高く、その不安を解消してくれるのが充実した介護・医療体制です。一般的な有料老人ホームでは、トイレや浴室などに設置されている緊急コールで24時間介護職員がかけつけるサービスや協力医療機関との連携はありますが、高級老人ホームでは24時間看護師が常駐していたり、老人ホームにクリニックが併設していたりと、健康相談のほかに急なケガや病気に24時間対応できる看護医療体制をとっているところが多くあります。

また、介護面では介護職員を国の配置基準よりも多く配置して手厚いサービスを行っている老人ホームが多くあり、常に介護が必要になったときは介護専用の居室に移り、介護を受けることができるようになっている施設もあります。
 

入居条件について

多くの高級有料老人ホームには、お元気で、自分で身の回りのことができるという入居条件が設定されています。しかし、中には介護が必要な人のみが入居できるというホームもあります。また、常に医療行為が必要な場合は、入居ができない施設もありますので、事前にきちんと確認をしておきましょう。入居できる年齢は、65歳以上というところが多いですが、60歳以上という老人ホームもあります。

高級有料老人ホームは、入居金や毎月の費用などが高額というところに目がいきがちですが、立地、設備などの豪華さだけではなく、介護・医療面などの手厚いサービスに特徴があります。将来、自宅からの住み替えを考えている方は、選択肢が豊富にある元気なうちから比較検討しておきましょう。

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部
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