MANAGEMENT

「棚卸」が医院にもたらすメリット

在庫管理

2016.03.30

在庫管理Vol.2 -年に一度の「棚卸」-

年に一度、決算期などに必ず行う「棚卸」。法人医院では各締日に、個人医院では12月末に行いますが、ただでさえ忙しい時期に負担を感じる人も多いのではないでしょうか。今回は、そんな面倒な棚卸が医院にもたらすメリットについて解説します。

そもそも、棚卸がもたらす効果には以下の3つが挙げられます。

(1)正確な利益を把握し、正しい経営判断ができる

(2)正確な在庫を把握し、余分な発注を防ぎ、コストダウンできる

(3)現物と帳簿の数量を照合して、正しく経費管理ができる

大型の機材や新技術の材料を購入した後に保険外診療の患者さんが増えている・・・など、売上のプラスマイナスを把握することは、その後の経営判断に大きな意味がありますよね。『大きな利益をあげたつもりが、実は赤字だった』ということも明確になるのです。

特に、歯科材料は高価で消費期限のあるものも多いので、発注の無駄が経営を逼迫してしまうこともあり得ます。棚卸で在庫を正しく把握することで、同じものを別の場所に収納するなどのもたつきを防ぎ、余分な発注をせずに済み、経費の無駄を防ぐことができます。

簡単な管理法とは?

オーソドックスですが、誰でも覚えやすい在庫管理のポイントをご紹介しましょう。

・医院内でカテゴリー別に在庫を収納して、同じものは同じ場所にまとめておく

・院内の見取り図を描いて、棚や収納場所に番号やアルファベットなど振って、「1番の棚」といえば誰でもわかるようにしておく

・管理表を作成し、そこに保管場所と名称を書いて、数量と単価を記載しておく(在庫を出して残数が変わるたびに、この表を書き換えることが必要)

実際にはパソコンや、ノートに記入し管理している医院が多いようです。

管理表を徹底することで、スタッフ全員が単価を知って、コスト意識が芽生え、ものを大切にしようという気持ちが生まれます。

また、材料は、まとめて大量に発注した方が割引でお得になることもありますが、あまり古い材料を抱えていると、使用期限を過ぎて劣化したり、保管場所をとって、別のものを出し入れする邪魔になったり、作業効率が落ちたりする原因になります。ですから、基本的には、発注は最低限にしておいた方が、メリットが多くなるのです。

不要なものを減らし、院内がスッキリ片付くことで、診療中も動きやすくなり、保管場所も把握しやすくなり、スタッフ全員の作業効率がアップします。

なにより、毎日の在庫管理を徹底しておけば、年に一度の棚卸もスムーズに行うことができます。

とても面倒な棚卸ですが、どの企業でも、経営改善のために必ずメスが入る分野でもあります。棚卸と、日々の在庫管理方法を見直すことで、スタッフ全員の意識を変えて、作業効率をアップさせ、健全で、さらに売上を伸ばす医院経営ができるようにもなるきっかけをつくってみては如何でしょうか。

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部