マネジメント

販売品の管理のコツと上手な付き合い方とは?

歯科医院 在庫管理

2016.04.06

在庫管理Vol.3 -販売品の管理と扱い方-

待合室には、歯ブラシなどの自宅ケア商品を販売したり、ホワイトニングなど自由診療のパンフレットを置いたりしていると思います。しかし、これらの数を増やしていくうちに、待合スペースや受付カウンターが、ごちゃごちゃしてしまうことがよくあります。

うまく配置すれば、多くの患者さんに自宅ケア用品や自由診療に興味を持ってもらうこともできますので上手に活用したいものです。

●見本やリーフレットを陳列する場所をつくる

もし、これから開業する予定で、クリニックを設計するなら、ぜひ、待合スペースに販売品やリーフレットの展示専用のスペースをつくりましょう。壁面に埋め込み式の陳列棚を作ったり、照明のあるカウンターや、明るい本棚の上などに展示したりすることによって、『高品質で魅力的な商品』であることが伝えていくのです。さらに、患者さんが待ち時間に、自由に手に取れる高さに置くことも重要です。

●見本と在庫は分けましょう

歯ブラシなど販売品の見本は開封して、商品がしっかり見えるように飾りましょう。これは在庫管理の基本となりますが、販売品の見本は在庫の数に含みません。

在庫は受付付近の引き出しなど、別のスペースに保管して、現数を把握しておき、患者さんが購入を希望したら出すようにしましょう。

また、見本には、商品説明のPOPが添えられているとより効果的です。しかし、このPOPが汚い字や大きな字で、商品より目立っていたり、ごちゃごちゃした印象だったりすると、せっかく美しく陳列しても安っぽく見えてしまうので注意が必要です。

商品の展示レイアウトは、アロマオイルや化粧品などの売り場や、エステサロンの商品販売の陳列を参考にするといいでしょう。『体に使用する』という共通点に加えて、『清潔感・高級感・美しさ』が大切な商品だからです。高級感は、『価格は高いけど、一般のものより高品質』というイメージでもあります。

同じように、プリザーブドフラワーやフェイクグリーン(造花)や生花など、彩りを添えることで、より多くの人に見てもらう効果もあります。見本のレイアウトはよくわからない、という場合、インテリア装飾が得意なスタッフに任せてみるといいかもしれませんね。

●患者さんに買って使ってもらうために

よい商品を選んでも、使ってもらえないと口腔衛生の向上はかないません。

・普段の治療で商品を使う
・治療中に商品を渡した場合はサービス扱いとして経費に
・定期的にスタッフに最新の商品知識を持ってもらう
・スタッフから必要なタイミングで患者さんに提案してもらう

このような点に留意すると、販売品に親しんでもらえるだけでなく、自由診療の増加にもつながっていくと考えられます。

治療中のドクターより、治療前後のスタッフとの雑談の方が、気軽に悩みを相談しやすいという患者さんも多く、比較的説明する時間も長くとれます。そのため、患者さんはスタッフから提案されることで、気軽に話を聞くことができて、商品の購買につながりやすいのです。ただし、何人ものスタッフが何度も強引な勧誘をすると、患者さんに敬遠されてしまうので、注意しましょう。

また、自宅ケア用品などの販売品を何度も買ってくれる患者さんは、少々高額でも自由診療の提案も聞き入れてくれることが多いようです。

リーフレットも、展示のレイアウト次第で、興味を持ってくれる患者さんが増えるので、今後自由診療を増やしていきたいと考えているなら、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部
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