FINANCE

どのように変わったのか?-役割分担

診療報酬改定

2016.11.07

開業医が押さえておきたい診療報酬改定Vol.1

2016年4月から診療報酬改定が行われたことはご存知のことかと思います。今回は再確認の意味を込め、どのように診療報酬が変わったのか、大きな改正点を中心に2回シリーズで解説していきます。

■病院の役割分担を明確化

2016年度の診療報酬改定において、大きなテーマとなったのが、2025年には団塊の世代が75歳以上となり認知症高齢者の増加が見込まれることから、重度の要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けるための「地域包括ケアシステム」の推進と「病院の役割分担」です。

これにより、特定機能病院や一般病床500床以上の地域医療支援病院(いわゆる大病院)を医師の紹介状なしで受診した場合には、そのまま入院となるような重症の場合を除き、初診で5000円(歯科は3000円)以上、再診で2500円(歯科は1500円)以上の患者負担が求められるようになりました。大病院に軽症患者が集中し重症患者の治療に専念できなくなるといった問題を解消することがその目的といえます。

■重症患者の入院率を引き上げ

この他にも、大病院では、入院基本料を高く得るための条件として、重症患者の入院率を15%以上から25%以上へと引き上げが行われ、一方で、早期退院も促され、在宅療養へスムーズに移行できるよう、退院直後の看護師等による訪問指導が評価されるようになりました。加えて、リハビリテーションに関する診療報酬も見直しとなり、今まで回復期病棟に入院している方に対しては1日最大「9単位」まで提供できたリハビリが、リハビリの効果・実績が一定の水準に達していない場合については「6単位」が上限となり、質の高いリハビリが求められるようになっています。

■在宅医療専門診療所が認められることに

そして、在宅医療についても診療報酬の変更があります。例えば、在宅医療専門診療所の開設が認められることになり、十分な看取り実績のある医院や重症小児の診療実績のある医療機関が評価される動きとなっています。休日往診や訪問看護の評価も充実し、今後在宅医療が進むことになりそうです。

こうした改正点は、地域の医療機関の役割を明確にし、今後の高齢化に対応するための処置といえます。質の高い在宅医療の提供は今後どの地域においても今まで以上に求められるでしょう。

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部