医療面接や患者対応ひとつで患者満足度は大きく変わる
2019.04.18
訴訟問題を未然に防ぐ!患者とのコミュニケーションを円滑にする書籍5選
高齢者や外国人の患者対応に、手を焼いていませんか?
歯科医院が飽和状態のいま、患者満足度は医院選びに大きく影響します。また、信頼性も医院選びに関わるため、モンスターペイシェントの魔の手にはつかまりたくないもの。訴訟問題やクレームなどのトラブルを未然に防ぐためには、院長であるあなたの対応力が鍵となります。
今回は、コミュニケーションの質を向上させ、患者の満足度をアップさせることで、訴訟問題やクレームなどのトラブルを未然に防げるよう、医師と患者の円滑なコミュニケーションに役立つ5冊の書籍をご紹介します。
《医師と患者のコミュニケーションを円滑にするオススメ書籍5選》
◯「医者と患者のコミュニケーション論」里見清一/著
臨床医としての考え抜き「わかりあう」ということの本質へ辿り着いた里見先生執筆の書籍で、相互不信が増している現状の問題に触れ、患者とのコミュニケーションのあり方を考える内容です。
研修医向けに書かれている書籍ですが、ベテラン開業医にも役に立つ一冊です。
◯「コミュニケーションスキルトレーニング」松村真司ほか/編集
患者とのコミュニケーションを見直すなら、この本がおすすめです。
コミュニケーションスキルの必要性から、患者へ選ばれるために必要なコミュニケーションスキル、コミュニケーションスキルの実践方法まで学べます。
開業医としての仕事に慣れたベテランの方も、本書を基に医療面接の基本を見直してみてはいかがでしょうか。
◯「別冊歯科衛生士 信頼がうまれる患者対応の技術」西田 亙/監著
歯科医院の医療面接をピックアップした一冊です。実践しやすい実例が多く紹介されているため、すぐに日々の対応に取り入れられます。医療面接の基本から、患者に寄り添った医療面接の方法だけでなく、6医院の実例も掲載されています。患者も歯科医院も幸せになる医療面接をめざすなら読んでおいて損はない一冊です。
◯「もつれない患者との会話術(第2版)」大江和郎/著
助手として入る歯科衛生士や、窓口スタッフの患者対応を意識したことはありますか?
患者満足度は医師だけでなく、助手の歯科衛生士や窓口スタッフの対応も影響します。つまり、コミュニケーションスキルが必要なのは医師だけではありません。
そこで、医療の場にいる人それぞれの患者対応について解説するこの本をおすすめします。
あなた以外のスタッフにも読んでもらうことで、医院の患者対応レベルの底上げができるでしょう。
◯「戦略としての医療面接術」児玉知之/著
医師と患者との良好なコミュニケーションを行うコツを学べる本で、実際に起こる身近なケースを基に解説があります。コミュニケーションは技術です。この本を読み、医療面接を行ううえでの共通骨格を、認識・修得することでトラブルを未然に防ぎましょう。
《高齢者や外国人の対応方法のコツを学べる3冊》
増加の一途をたどる、高齢者と外国人の患者。対応に手を煩わせている人もいるのではないでしょうか。少し特殊な患者対応は経験を積むほかに、本から知識を得ることも大切です。
高齢者や外国人の対応や医療面接に役立つ本は次の3冊。
・医学英語ハンドブックシリーズ「医師のための医療面接の英語」James C. Thomasほか/著
・「医療現場ですぐに役立つ外国人患者対応マニュアル」棚橋忍/監修
・「高齢者歯科の医療事故防止 適切な対応とは何か」羽村章ほか/編
それぞれ対応のノウハウや実例が豊富に挙げられており、日々の医療面接に取り入れやすくなっています。高齢者や外構人の患者対応の改善を考える人は、1冊は手元にあると安心でしょう。
《円滑なコミュニケーションは患者の満足度を向上させ訴訟問題を防ぐ》
医療でのトラブルの原因のひとつとして、コミュニケーション不足が挙げられます。コミュニケーション不足は患者の不信感を生み、満足度も下げることになるものです。
開業医としては、医院の信頼度は存続にも影響を与えるため、しっかりと対応力を身につけておきたいところ。今回ご紹介した書籍の一部はkindleなどで、電子書籍として手に入れることが可能です。
今後、訴訟問題やクレームを未然に防ぐためにも、患者とのコミュニケーションを見直す際の参考にしていただければ幸いです。