3つの相(あい)が、アナタの医院を守る!
2015.01.28
連載:ベテランとのつきあい方 Vol.1
しかし一方で、若手スタッフとのコミュニケーションがうまくいかないなどの問題があったり、場合によっては院長とぶつかってしまったりというケースも珍しくはありません。これは歯科医院に限らず、たとえば飲食店や美容院などでも同じことが起こっています。
若くして店舗、あるいはチームを任された店長やリーダーが、ベテランスタッフを “目の上のたんこぶ” と感じてしまいチームが回らない。あるいは、ベテランスタッフがチームの中に居場所をなくし、思うように仕事ができなくなってしまうなど。あげく、最終的にどちらかが退職に至ってしまうことさえあります。ただでさえ優秀な人財を確保するのが難しくなっている時代に、こんな損失を出していては経営にも大きく関わります。
ベテランスタッフの持つ経験と知識。これは宝です。ですから、ベテランスタッフとよい関係を保つことが必要なのは言うまでもありません。
では、そのために必要な 【3つの相(あい)】 をお伝えしましょう。
1 相手に興味を持つ
ベテランスタッフに限ったことではありませんが、相手を知ることは大切です。家族構成、誕生日、血液型、星座、好きな色、好きな(嫌いな)食べ物、チーム内での立場、仲の良いスタッフ、これまでの成果、仕事のスキルとクオリティ、困っていること、興味を持っていること、評価してほしいこと…などなど、他にもいろいろありますが、あなたはスタッフのことをいくつ知っていますか? 自分に興味を持ってくれている相手には、誰もが好意的に感じるものです。そして、相手を知ろうとすることは、相手を理解しようとすることに他なりません。
2 相談する
仕事の知識、経験が豊富であれば、個人差はあるにせよ仕事に対する “自信” や “プライド” もあるはずです。小さなことでも相談してみましょう。仕事のことでなくても構いません。頼られて気を悪くする人はいませんからね。「こんなこと聞いてもいいのかな」「仕事中だから失礼かな」。気持ちはわかりますが、遠慮はいりません。一歩踏みこんでみてください。思う以上に親身になって聞いてくれるはずです。
3 相づちをうつ
仕事中にベテランスタッフが何かを伝えようとしているとき、それはほとんどの場合が “アドバイス” です。忙しいからと聞き流したり、反対意見だからといってすぐに否定してばかりだと、「どうせ言っても聞かないから」「好きにすれば」となってしまい、二度とアドバイスを受けることができなくなってしまいます。それこそまさに、 “宝のもちぐされ” です。
「へえ、そうなんですか」と、まず相づちをうつクセをつけましょう。議論はそれからでも充分できます。相づちをうつということは相手を受け入れる、あるいは認めるということです。
多くの方がベテランスタッフに対して苦手意識を持っていますが、実は相手も気にしているのです。“苦手”に思われているのではないか、ということに。しょせんはお互いの思い込みでしかないということですね。相手に興味を持ち、相談をし、相づちをうつ(受け入れる・認める)。【3つの相(あい)】が必ず医院を守ります。
■バックナンバー記事
【連載:ベテランとのつきあい方 Vol.2 】ベテランスタッフは、もうひとつの“自分の口”です
【連載:ベテランとのつきあい方 Vol.1 】3つの相(あい)が、アナタの医院を守る!