INTERVIEW

経営者ながら”現場主義”武器は、飽くなき探求心

2018.10.17

ビデオグラファー 金子 誠氏インタビュー

メイクアップ・アーティストからビデオゲームのプログラマーまで、これまで多岐に渡る業種で実績を積んできたビデオグラファー、金子氏。
大いなる探求心を武器に流行を先取りしてきた金子氏に、仕事へのスタンスや今後の展望を聞いた。

 

【プロフィール】
●金子 誠 (かねこ まこと)
本名、金子宜裕(よしひろ)。1967年11月14日生まれ、熊本県出身。専門学校入学を機に東京へ。メイクアップ・アーティストやカメラマン助手などの仕事を経て、その後、東京・青山にスタジオ兼事務所を創設。2001年には現在代表を務める「アクセス・マガジン・ジャパン」を設立した。ライブ撮影やインターネット生配信、ミュージック・ビデオ製作など映像方面を軸に多岐に渡り活動する。

 

無理と思っていた問題が解ける瞬間が快感

-どのような青春時代を過ごされましたか?

金子 誠氏(以下、金子):実家が熊本で美容院やブライダル関連事業を手掛けていまして、地元ではそれなりに成功していた企業なんです。
両親の願いは、僕が後を継ぐということでしたので、高校に行きながら通信教育で美容学校を卒業しましたし、通学前にハサミを持たされて髪を切る練習をさせられたりしていました。
 

-金子さんご自身も後を継がれるご予定だったのでしょうか?

金子:それが、高校二年の時に少し経営が傾きまして…大学には行かせられないかも、と告げられたんです。
その後、一年間なら専門学校に行ってもいいということで落ち着き、姉からのアドバイスもあり、高校卒業後に東京のメイクアップ・アーティストの専門学校に行くことにしました。
しかしその頃には、趣味でやっていたカメラに興味が傾いていまして、同時期にプロのカメラマンにアシスタントで付かせてもらって勉強していたんです。
時はバブル期。ちょうどカラオケのビデオが静止画から動画に切り替わる時期でしたので、専門学校卒業後は、しばらくそういった現場にメイクで入ったりしていました。
 

-カメラマンのアシスタントをしながらメイクのお仕事もされて…相当お忙しかったのではないですか?

金子:しかも夜間でファッション系の専門学校にも通っていましたからね(笑)
大学に行けなかったので、”学ぶ”ということへの執着があったのかもしれません。
その頃、マッキントッシュにも出会い、お金を貯めて150万円くらいしましたがMACを買ったんですよ。もちろん最初は使い方もわからなかったので、コンピュータの学校にも通い出しました(笑)
徐々に使えるようになり、自分で撮った写真や動画をMACで編集したりしていましたね。後は、プログラミングも勉強していたんで、ゲームのプログラマーとかそういった仕事も入ってきました。
僕は、何でも周囲より早い時期に仕掛けているというか…先ほどのメイクアップ・アーティストの話も、MACも、プログラミングもそうですが、流行する前に手を付けていたんですよ。
この頃はすごく忙しかったですが、毎日がとても新鮮で刺激的だったのを覚えていますね。
 

-先見の明があられるということでしょうか?

金子:しかも夜間でファッション系の専門学校にも通っていましたからね(笑)
何かに興味を持って掘り下げたり、追求するのは昔からの性格ですね。
それと、人のできないことをやりたい、人よりちょっと先にやってやろうっていう気持ちも、常に持ち合わせていました。
例えばそのことで壁にぶち当たって『これは無理だ』と思っていた問題も、腐らずに続けていると何年か後に”ふっ”と問題が解ける瞬間があって…これがたまらないんですよね(笑)
 

探求心を持ち続ければその年輪が武器になる

-最近の主な興味は何ですか?

金子:これまでいろいろとやってきましたが、やはり自分が好きで主戦場としてやれる仕事は映像系なので、最近は『3DVR』の映像制作に挑戦しています。
例えば、大学のキャンパスの中をVR映像で疑似体験できたりといったものです。それと近年主流になってきている『4K』での高画質テレビ番組の制作にも力を入れています。
 

-金子さんは企業の代表でもあられますが、スタッフへの対応や教育などで心掛けてらっしゃることはありますか?

金子:スタッフからはよく『金子さんみたいなやり方で働くのは無理です』と言われます(笑)
もちろん、自分の生き方を押し付けるつもりはありませんが、僕の探求心のふり幅やそれに向かう熱量は見習ってほしいという思いを持って接しているつもりです。
ルーティン・ワークばかりだとマンネリになりがちで、探求心が生まれないというのは僕自身も経験があるので分かっています。
ですので『いろんなことに興味を持って挑戦しよう、その年輪がいずれ自分の武器になる』という姿勢は、スタッフに率先して見せています。
その後ろ姿を見てくれて、スタッフ自らが現状を打破して行ってくれれば嬉しいですね。
 

-今後の夢や展望をお聞かせください。

金子:やはり、いつまでも現場主義でいたいです。経営者ですが、椅子に座ってお金の計算をしているだけというのは嫌ですね。
それとようやく、自分のアイディアや好きなことを具現化できる環境に近づいて来ていると感じていますので、最新鋭の技術を利用し、遊び心のある映像作品やインターネット生配信番組などを、どんどん仕掛けていきたいです。