「JPX日経400指数」が初めての入れ替え銘柄を発表
2014.08.18
市場に及ぼす影響は?
その運用開始後、初めてとなる入れ替え銘柄が、去る8月7日に発表されました。
連載の途中ですが、今回のコラムは、このニュースについて取り上げたいと思います。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、「JPX日経400指数」とは、“投資者にとって投資魅力の高い会社”で構成される、新しい株価指数のこと。
資本を効率的に活用していることや投資者を意識した経営観点を持っていることなど、国内はもちろんグローバルな投資基準に求められる諸要件を満たした企業であることを算出するものです。
そしてこのほど日本取引所グループ、東京証券取引所、日本経済新聞社による算出が行われ、「JPX日経400指数」初の入れ替え銘柄が発表されました。
新規採用銘柄は、大塚ホールディングス、パナソニック、リコー、沖電気工業など31銘柄。
一方、除外されたのは、ソニー、日医工、東和薬品、スカイマークなど、こちらも31銘柄。
このような大規模な銘柄入れ替えは過去にもありました。
例えば2000年に行われた日経225平均がそれで、そのときは30銘柄を大幅入れ替え。すると直後に1426円安という暴落を起こしたことがありました。
その意味では、今回の「JPX日経400指数」の銘柄入れ替えが市場にどのような影響を及ぼすか懸念されていましたが、いまのところ大きな波乱は起こっていません。
なお、「JPX日経400指数」の定期銘柄入れ替えは毎年1回行われる予定。
スタートしたばかりの指数とはいえ、すでに世界最大級の機関投資家である年金積立金管理運用独立行政法人がベンチマークとして採用したり、11月には先物取引も導入されたりする予定で、次第に市場に定着していく様相を見せています。
とはいえ運用資産でみれば、まだ4000億円程度であり、今後の拡大が課題。
今後の動向に注目していきましょう。