誰にでも平等な“24時間”という時間を有効に使うために
2017.03.08
医院におけるタイムマネジメントの重要性
しかし、実際はなかなか思うように使えないのが“時間”というものですよね。本棚の整理をしていたら、懐かしい本が出てきて、つい読みこんでしまったり、勉強の息抜きのつもりで触ったスマホから、ネットに入り込んで抜け出せなくなってしまったり…。そんな経験はありませんか?
時間を有効に使うための3つの工夫
時間を上手に使うには、いくつもの有効な手段があります。その中でも、すぐに実行できて効果のあるものを3つご紹介しましょう。
1.【10分だけ早起きする】
今までより10分だけ朝早く起きてみてください。そしてその10分を使って、その日に必ずやること、やらないことを決めてください。その時に、それぞれに必要な時間も決めるのがポイントです。そうすることで1日の予定が頭の中にイメージできるようになるのです。
特に、“やらないこと” を決めるのは大切です。その分、“やるべきこと”に時間を回せるからです。
2.【息抜きの時間を計画する】
ひとつのことが終わり、『ちょっと一息』のつもりがずいぶん長くなってしまったという経験は誰しもあるかと思いますが、これはタイムマネジメントがうまくいかない要因の1つです。しかし、息抜きもしないで集中力を保つのは、せいぜい2時間が限界ですので、全く息抜きをしないこともまた非効率的です。
ですから、息抜きは思いつきではなく○時から○分間、あるいは、これが終わったら○分間、といったように具体的に計画してみましょう。それにより集中力も高まり、なにより無駄な時間がなくなります。計画的な息抜きは“必要な時間”なのです。
3.【スキマ時間を使う】
首都圏のサラリーマンの通勤時間の平均は58分だそうです。通勤時間が30分以内という方は全体の8.1%にすぎません。この時間だけでも1日およそ2時間あるわけです。年間で240日程度が仕事だとすると、なんと480時間、じつに20日間分の“スキマ時間”があることになります。もはやスキマとはいえないような量ですよね。
通勤時間以外にも、仕事の待ち時間や、人を待つ時間、ランチの待ち時間など…カウントすれば、膨大な量の“スキマ時間”を発見できるはずです。これを使わない手はありません。例えばスキマ時間をすべて読書に使えば、それだけで1週間に3冊ぐらいは読むことができるのではないでしょうか。とても貴重な時間ですね。
3つとも、すぐに始められるものばかりです。ぜひ、試してみてください。仕事に限らず、やりたいことがテンポよく進むようになると思います。ただ、計画を立てたり、スキマ時間を活用したりしてみたけど、思ったよりも時間が掛かってしまったという経験をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
これは仕事に限らず、物事を進めるときにほとんどの場合において突き当たる問題です。初めての仕事では、そもそもどれくらいの時間が必要なのかわからないということもあるでしょう。でも、考えられる大きな原因は以下の2つです。
【無駄な時間が多く含まれていること】
【完璧を求めすぎること】
大切なのは「完璧」を求めないこと
ここで、前述した「無駄な時間が多く含まれていること」「完璧を求めすぎること」という、2つの要素が含まれた1つのエピソードをご紹介します。
先日、どうしてもお好み焼きが食べたくなり、家で作ることにしました。材料をそろえるためにスーパーに行ったのですが、まず、お好み焼き用の粉というものが何種類もあって、どれがいいのか分からず手間取ってしまいました。また、お好み焼きの具材を選ぶのに悩んでしまったのに加え、なぜかお酒のコーナーに並んでいた種類の豊富な白ワインに目が止まってしまい、必要以上に買い物に時間を使ってしまいました。
そして、ようやくお好み焼きを作りはじめようとすると、今度は、「ふわっと焼くためには、なにかコツがあるのかな」などと考えてしまったためにスマホに手が伸びてしまい、そのままネットにはまり込んでしまいました。7時には夕食にしたかったのですが、結局食べ始めたのはとっくに8時を過ぎたころでした。
具材を悩んだのは無駄な時間ではないとしても、白ワインを手にしたことで無駄に時間を使いました。上手に焼こうとするのは悪いことではないと思いますが、“お好み焼きを食べる”という目的がいつの間にか“お好み焼きを上手に焼く”という目的にすり替わってしまいました。
どう思いますか? 休日の夕食のことであれば何かに支障をきたすこともないでしょうが、これをビジネスに置き換えると致命傷となる場合もありますから、対策が必要です。そして、この2つに対して有効的な方法があります。
まず、無駄な時間をなくすには、【期限を決め、そこから逆算して動くこと】です。
7時に食べはじめると決めていれば、何時までに買い物を済ませる必要があるのかが明確になります。具材を選ぶ時間が料理の質と無関係なのは考えなくてもわかりますから、期限までに買い物を終えるのは難しい事ではありません。ダラダラと白ワインを眺める時間もなくなります。
それから、完璧を求めすぎないために必要なのは、【70点以上なら合格点】として終わらせることです。完璧を求めたら時間がどれだけあっても足りません。目的もすり替わってしまいます。あまりふわっと焼けてないな、という出来具合だったとしても、それで夕食が台無しになることはありません。むしろ、そんなことも話のネタにしながら、ゆっくり食事を楽しむ時間を持つことの方が大切だとは思いませんか?
時間は楽しむことのため、本来の目的を達成するために使いたいですよね。この2つを意識してみてください。きっと、“時間”と“心”に余裕が生まれてくるはずですよ。