患者さんに好まれる「清潔感」を維持する方法
2016.06.01
在庫管理Vol.5 -開業年数を経ても「キレイ」を保つコツ-
しかし開業年数を経れば、毎日清掃していても、ある程度消耗し、古びた印象になってしまうのは避けられません。開業年数を経ても「キレイ」を保つコツはどこにあるのでしょうか?
開業年数を経ても、清潔感を失わないコツは?
治療器具が最新で新品ならば、患者さんは「キレイ」と感じるでしょうか? いいえ、意外なことに、患者さんが見ているのは、玄関、待合室、受付といった、来院して最初に目にするスペースのインテリアから、清潔感を判断することが多いようです。
例えば、床の隅にホコリがある、飾ってある造花が色あせている、古いヨレヨレの本が並んでいる、張り紙が変色しているなど、医院に入ってすぐ目にするものに清潔感がないと、なぜか治療そのものまで古い印象を持ってしまうのです。
特に目立つのは、患者さんが真っ先に使用するスリッパや、待合室の雑誌類です。
スリッパはどんなに丁寧に拭いていても、経年劣化します。くたびれたスリッパは履くことに抵抗感を抱く方もいます。また、待合室にある、一目で古さのわかる雑誌類も、情報の古さを感じさせてしまいます。
これら消耗品は一つでも汚れたものが含まれると、全体の印象が損なわれてしまうので注意が必要です。待合室の見た目から、患者さんたちは、医院の清潔感やスタッフの管理、治療内容が古いか新しいかまで判断してしまうのです。
もったいないけど「捨てる」
腕が確かなのに、待合室が古めかしいという理由から、別の新しい医院に患者さんが流れてしまうのは避けたいところです。そのためには、ものが汚れたら、きっぱりと捨てることが必要になります。
例えばスリッパなら、予備も含めて多めに購入します。毎日の清掃時に、汚れたり傷んだりしたものがあったら迷わず捨てて、予備と交換することを徹底しましょう。
もし現在使っているスリッパで、古びたものが多いなら、思い切って全て買い替えることをおすすめします。買った時期やデザインの違うスリッパがいくつも混在していると、見劣りしてしまうからです。
雑誌は、新しい号が入ったら古い号は捨て、置いておくのは長くても2号分だけとするなどルールを決めておきましょう。
また何年も飾られている院内のインテリアや装飾は、若いスタッフに意見を聞いてみたり、年に一度見直す機会を作ったりすると良いでしょう。せっかく贈られたものでも、医院の印象に合わないなら、無理に飾らず、スタッフルームなど目立たない場所に移動させます。
ものを大事にする、丁寧に使う、ということは非常に価値のあることですが、医院経営はお客様商売でもあるため、イメージ戦略と割り切ることも大切です。清潔感が重要な歯科医院では、破損したり汚れたりしたものは、もったいなくても、キレイさっぱり捨てるようにすることで「キレイ」を保つことができるのです。