芸術的にも文化的にも価値ある琳派の名作が期間限定公開中
2015.02.13
連載:琳派400年の京都を訪ねる Vol.1
この宗達とともにさまざまな仕事をした人に本阿弥光悦という人がいます。その光悦が徳川家康より京都・鷹峯の地を拝領したのが1615年。そこから400年が経過した2015年は、その「琳派」発祥の地・京都でさまざまなイベントが施される予定です。題して「琳派四百年記念祭」。今年1年間を通じ、大小さまざまな催し物や特別展示が約30イベントほど開催される予定です。
その中で春までの間の注目イベントを3つほど紹介しましょう。なぜ“注目”かというと、普段は見ることのできない非公開文化財が特別公開されるからです。
1) 非公開文化財特別公開 妙顕寺
●3月18日(水)まで。10時〜16時(受付終了)。600円
●鎌倉時代、日像上人が京都初の日蓮宗道場として創建した大本山。今回は、光琳筆「寿老松竹梅三幅対」、江戸琳派の祖・酒井抱一筆「観世音菩薩像」など琳派の絵画のほか、狩野山楽筆「楼閣山水画」屏風など寺宝も特別展示されます。
2) 非公開文化財特別公開 本法寺
●3月10日(火)まで。10時〜16時(受付終了)。600円
●室町時代に日親上人が創建した日蓮宗本山の一つ。桃山時代から江戸時代にかけて書画、陶芸や茶の湯など多岐にわたる才能を発揮した芸術家・本阿弥光悦の菩提寺。今回は、夜光貝の細工が美しい光悦作「花唐草螺鈿経箱」(重文)や赤楽の馬上杯、翁面など光悦ゆかりの寺宝とあわせ、長谷川等伯の絵画など寺宝も特別展示されます。
3) 非公開文化財特別公開 頂妙寺
●3月18日(水)まで。10時〜16時(受付終了)。600円
●室町時代、日祝上人によって開創された日蓮宗本山の一つ。俵屋宗達ゆかりの寺。下地が乾かないうちに次の色を落とす「たらしこみ」技法で牛の逞しい筋肉を表現した宗達筆「牛図」(重文)、朝鮮の「蓮紙織図」、「三十番神像」、複雑な構造で落し蓋の底に文書を隠した「京都十六本山会合文書箱」などの寺宝も特別展示されます。
400年という節目の年だから特別公開される、これらの歴史的美術品。このチャンスを逃すと、次はいつ見られるかもわかりません。この機会に京都に出かけてみてはいかがでしょう? 次回はほかにもあるオススメの「琳派400年記念祭」のイベントとホテルを紹介しましょう。
【連載:琳派400年の京都を訪ねる Vol.2】400年前から「琳派」を育んできた京都・鷹峯の地を満喫しよう
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