相続した空き家を譲渡した際に利用するべき特別な制度
2016.06.13
平成28年4月からの税改正Vol.3
「空き家」の条件とは?
まず「空き家」の条件ですが、以下にあてはまるものになります。
1、昭和56年5月31日以前に旧耐震基準で建築された家屋(ただし、マンションなどの区分所有家屋は対象外)。
2、亡くなった人が相続発生以前に、一人暮らしをしていた住まいであること。
3、住んでいた人が亡くなって空き家になったあと、事業で使ったり賃貸したり誰かが住んだことがないこと。
譲渡するときの条件とは?
次に、譲渡をするときには以下の条件があります。
1、平成28年(2016年)4月1日~平成31年(2019年)12月31日までの譲渡であること。
ただし、相続発生から3年後の年末までに譲渡する必要があるので、上記の期間に照らしあわせると平成25年(2013年)1月2日以降に相続が発生していることが必要です。
2、売却金額が、1億円以下。
3、空き家となった家屋を解体して更地にして譲渡するか家屋が耐震リフォームをしていないときは、新耐震基準を満たすように耐震改修工事をしてから譲渡するかのどちらか。
使用する際の注意点
この特例を使うときの注意点は、以下になります。
1、更地にする場合は、いつ更地にするか。固定資産税に注意が必要。
居住用の家屋が建っている土地(住宅用地)については、更地よりも固定資産税が6分の1、または3分の1に軽減されています。家屋を解体して更地にするとこの軽減がなくなり、固定資産税が高くなります。この特例を使って更地にしてから譲渡する場合は、更地にする時期を考える必要があります。なお、住宅用地かどうかの判断は毎年1月1日現在の状態です。譲渡が決まってから解体しても遅くはありません。
2、この特例を使う場合は、確定申告が必要。
申告時に要件を満たすことの証明書類を役所より入手し、確定申告書に添付する必要がありますので、事前にどのような書類が必要になるのか確認をしておきましょう。
3、相続財産を譲渡したしたときの取得費加算の特例と併用は不可。
相続した土地などの財産を譲渡したときに一定の条件を満たせば、相続税額のうち一定金額を譲渡した資産の取得費に加算することができるという取得費加算の特例がありますが、その特例と今回の空き家の譲渡の特例を併用して使うことはできません。
実際に特例を使うときは、相続した家屋を解体して更地にするか、耐震改修工事をすることになりますが、実は、住宅の耐震改修工事をするときに補助金を出してくれる自治体もあります。ただ、一定の条件がありますので、耐震改修工事を検討するときには自治体の補助金制度について確認をしておきましょう。
いかがでしたでしょうか。期間限定の特例ではありますが、相続後、空き家のままになっている家の処分に悩んでいる方には朗報です。一度検討してみる価値はあるのではないでしょうか。