MANAGEMENT

医院として掲げるミッションをスタッフに浸透させるためのコツとは?

岩田松雄に学ぶ、組織における“ミッション”の重要性

2017.11.01

岩田松雄に学ぶ、組織における“ミッション”の重要性〜人は何のために働くのか〜

元スターバックスコーヒージャパンCEOとして、ANAとの提携、スティックコーヒーの発売、価格改定の実行など次々に改革を実行し、過去最高売上を達成した経緯を持つ岩田松雄氏。彼は著書『MISSION(ミッション)』の中で、「組織を特別な存在にするためには、そこで働く人たちにどれだけミッションが深く浸透しているかが重要である」と語っています。

そもそもミッションとは何でしょうか。狭義でのミッションとは企業の使命や存在意義、何を達成したいかを意味するもの。ビジョンとは目指すべき方向性、将来あるべき姿のこと。バリューとはミッションやビジョンをどうやって、何を大切にしながら達成していくのかという行動指針を意味します。そして経営理念はミッション、ビジョン、バリューを統合した概念です。岩田氏は本書でミッションを経営理念とほぼ同じ意味としています。

ミッションがある人はがんばれる。

ミッションがある組織は大きな決断を迫られても迷わない。

ミッションを大切にしている組織は価格以上の満足感をお客さまに与える。

ミッションが浸透していれば、現場に任せても方針から大きく逸れない。

ですが、リーダーがミッションを書き、額に入れて飾っているだけでは意味がありません。組織として根底になる考え方と、描く将来像を従業員全員で共有しておく必要があります。では、ミッションを組織に浸透させるにはどうすればいいのでしょうか。

浸透させるコツを岩田氏が本書で語る“火花散らすリーダーの8つの習慣”からひも解いてみましょう。この章ではリーダーとしてあるべき姿を身につける習慣が挙げられていますが、8つのうちいくつかはミッションを浸透させるコツにつながるものでもあります。ここでは3つの習慣について考えてみましょう。

「リーダーが現場に出向き従業員にアプローチを続ける」

経営者相手だと従業員は緊張しますし、なかなか心を開くのも難しいでしょう。ですが、経営者が現場の声を聞いて直ちに動く姿を見ると、そこで働く人たちは経営者が本気で一緒に考えてくれていることを知ることができます。それを繰り返すことで、経営者が掲げるミッションを伝えられるのです。

「仕事の背景と意義を必ず説明する」

リーダーの重要な役割は、いかに人に仕事をしてもらうかということ、と岩田氏は言います。ただ指示を出されるより、何のためにその仕事をするのか、その仕事をすればどんな結果が得られるのか、を少し言い添えるだけで、モチベーションは上がります。また、どんな形で自分が組織に貢献できるのかを知ることができます。

「結果ではなく過程を褒める」

組織のミッションを理解しようとがんばっている従業員がいて、その人が高い売り上げ・利益を上げたとします。組織にとってプラスなことです。ですが、その結果だけを褒めてしまうと、ミッション達成に向けて頑張っていた過程はなんだったのだろう、とその人に思わせてしまうかもしれません。ミッション達成のための過程を褒めることが大切です。

ミッションは組織にとって崇高なものです。何のために働くのか、どこに向かってビジネスをしているのか。その問いかけを繰り返し、その組織で働く人一人ひとりに深く染み渡らせることで、働く意義、自分の存在理由を見つけ出すことができます。ミッションがある人は仕事においても人生においてもがんばれます。

歯科医院の院長すなわち経営者にとって大切なことは、そこで働く人が経営者と同じ方向を向いているということです。勤務医や歯科衛生士、受付スタッフが違う方向を向いているようでは、組織としてまとまりません。医院として掲げるミッションがスタッフに浸透しているかどうか、折に触れ確認し、浸透していないようであれば、先に述べた浸透させるコツを実践されてみてはいかがでしょうか。

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部