MANAGEMENT

得意不得意を理解して長い目で育てましょう

職種別の悩み 歯科衛生士

2016.09.28

職種別の悩みVol.1 -歯科衛生士-

国家資格である歯科衛生士。彼女たちが仕事でストレスを抱える場面は多いと言われていますが、実際にはどんな悩みがあるのでしょうか?

●人間関係

歯科衛生士は、歯科医師と最も距離が近く、院長と直接やりとりをする機会が多い職種です。そのため、院長と性格の合う・合わないがダイレクトに影響します。医師のイライラや仕事の完成度などの要望など、最も多くの発言を受け取る立場でもあります。

さらに、医師と患者さんの間に入って、どちらの言い分も理解できるため悩んでしまうことや、医師と他スタッフの板挟みになるケースもあるようです。

また、衛生士はほぼ全員が女性ですが、院長が男性であるからこそ生じるトラブルもあれば、逆に院長が女性であるがゆえに起こる軋轢などもあるようです。個人医院の場合、職場が密室になりやすいためセクハラやパワハラなどの問題がいつまでも解決せず、スタッフの出入りが激しいままの医院もあります。

●神経を使う

歯科の仕事は、患部が小さく手先の細かい作業が必要で疲れるうえ、血液などの感染症や被ばくなど細心の注意を必要とし、常に神経を使います。歯科衛生士は職人のように黙々と仕事をこなせばよい訳でなく、チームとして他の医師やスタッフとコミュニケーションをとりながら進め、さらに患者さんに気配りをする接客技術も求められます。あらゆることに気を使うことでストレスを感じやすい仕事といえます。

●手先の器用さや技術力を求められる

歯科衛生士は求められる仕事のレベルが高いため、技術が要望に追い付かずに注意されることも多くなります。
新人やブランクのある歯科衛生士は、最初の半年~1年は「使い物にならない」と経験を積むまで怒鳴られることもあるようです。実際はなかなか余裕がないものですが、「どんなベテランも、最初は知識不足でへたくそだった」ということを忘れないようにしたいものです。

●ハードな立ち仕事

立ちっぱなしで、1日終わる頃には足がパンパンというのもよくある悩みです。
また歯科医師と同様に同じ姿勢で処置を行うことが多く、無理な姿勢から腰痛や肩こり、腱鞘炎になる人が多く、それらが職業病と言われています。これらの肉体的な負担は、診療ユニットや器具、椅子などを見直すことで軽減が可能です。

●トータルな雑務をこなす能力

歯科医療の専門知識と抜群に器用な手先の技術を求められながら、さらに受付業務や電話応対、清掃などの雑務、患者さんへのスマートな接客業務など、幅広くトータルに、かつ同時進行で仕事をこなさなければならないのです。そのため、1つずつなら上手にできるけど、予約が混み合う時間に複数の業務を並行して行うとミスが増える、患者さんからクレームが来るなどということも起こり得ます。

●スーパーマンは1日にしてならず

こうしてストレスポイントを挙げてみると、これら全てを完璧にこなせる歯科衛生士というのは超人的、まるでスーパーマンのようですね。

確かに、細かい医療技術と接客や事務作業を両立しなければいけないのは、歯科医師も同じです。しかし、歯科衛生士は雇われの身ですから、自分のペースではなく上司の要望に合わせて他のスタッフと調整しながら、より多くの雑務も行っていかねばなりません。それらを鑑みて、「歯科衛生士の仕事内容と給料が見合っていないと感じてしまう人もいるようです。

人によって得意不得意があるのは仕方のないことですし、レベルアップのために本人の努力が必要なのはいうまでもありません。しかし、彼らに適材適所で上手に役割を果たしてもらい、長い目で育てていくことは、経営のカギとなりそうです。

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部