MANAGEMENT

医院との関係の希薄さが、スタッフのメンタル力を奪うのです

スタッフのメンタル力

2015.04.22

連載:スタッフのメンタル力Vol.1

少子高齢化の影響で、今後ますます人財の確保が難しくなることは間違いないでしょう。そして追い打ちをかけるように、仕事に対するモチベーション低下やメンタルヘルス不全を訴え、最終的に退職にいたるケースも、増加する一方です。

『辞めたければやめろ。お前の代わりはいくらでもいる。』

もう、そんな時代ではありません。限られた人的資源をマネジメントできなければ、企業は衰退の一途をたどっていきます。

モチベーション低下、メンタルヘルス不全は “病気” です。そして風邪をひくのと同じように、必ず原因があるはずです。はたしてそれは何でしょうか。

本人の精神的な弱さ?
企業や経営者の配慮不足?

どちらも違います。原因は、【お互いの関係性の希薄さ】です。「マズローの欲求5段階説」をご存知の方も多いと思いますが、その中の第4段階にあたる “承認・尊厳欲求” が満たされなくなった時、この病気に対する免疫力が急激に低下します。

“承認・尊厳欲求”とは、自分が所属する組織や集団の中で価値ある存在として認められたい、そして尊敬されたいという欲求です。仕事に限ったことではありませんが、誰にでもアイデアがあり、自分が望む結果があります。しかし自分のアイデアが認められない、思うような結果につながらないということが続くと、『どうせ自分はだめなんだ』『やっぱり自分にはできないんだ』となるのです。

そして次の段階へ逃げることを考えはじめます。それは “社会的欲求” といわれるもので、集団に属したい、受け入れられたいといった欲求です。ここへ逃げ込むということは、『自分は何もできないけど、せめて受け入れて欲しい』というメッセージを秘めているのです。

しかし周囲からのフォローも何もない、つまり受け入れてもらえないと感じたとき、今度は“安全欲求” へ逃げ込むことになります。安全欲求とは危険から身を守りたい、安全を確保したいという欲求です。

自分の所属する会社は受け入れてくれない、安全ではないと判断し、身を守るために休みがちになり、ひどい場合には引きこもってしまいます。こうなると絆創膏をはっても、薬を飲んでも治せません。思い切った手術が必要な状態です。手遅れになる前に予防が必要なのです。

風邪を予防するには、まず風邪について知ることです。モチベーション低下やメンタルヘルス不全も同じです。なぜその病気になるのか(原因)、予防としてできることは何なのか(予防策)。原因は “お互いの関係性の希薄さ” であるとお伝えしました。つまり“いかに関係性を濃くできるか” が予防策です。具体的には話す時間を定期的に持つことであったり、アイデアを聞き出す工夫であったり、他にもたくさんあるはずです。

もし、ご自身の医院において病気の原因に心当たりがあれば、それらの予防策を、頭で考えるだけでなくノートに書き出してみてください。思いつく限りのすべてを、です。まずやるべきことは、病気の原因が蔓延してないかアンテナをはること、そして予防策は1つや2つだけではないと知ることです。

■バックナンバー記事
【連載:スタッフのメンタル力Vol.2】スタッフがやるべきことは、手取り足取りていねいに教えること
【連載:スタッフのメンタル力Vol.1】医院との関係の希薄さが、スタッフのメンタル力を奪うのです

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部