マネジメント

顔が見えないことへの不安

『選ばれる医院』の身だしなみ

2016.12.14

『選ばれる医院』の身だしなみVol.3

95.7%

これは、「マスクで顔が見えないと歯医者さんは怖い?」というアンケートに、「怖い」と答えた小学生の割合です。アンケートを実施したのは23名と少ないですが、そのうち、実に22名がマスクで顔が見えないことに対して不安を感じているという結果になりました。

「テーマが身だしなみなのに、マスクの話題?」

そう思われるかもしれません。しかしながら、身だしなみにはマスクや手袋など、衣服以外に身につけるものに加え、所作や言動も含まれると考えるべきではないでしょうか。他人に与える印象として、衣服同様に大きく影響するからです。

さて、マスクへ話題を戻しますが、確かに相手の顔が見えないというのは、子どものみならず大人でも不安を抱くものです。これからの季節はかぜ予防にマスクが欠かせなくなりますが、大きなマスクを着用していると、よく知る人物でも一瞬誰だか分からないことがあります。あなたがそう感じているとは知らずに近づいてくる相手に、思わず身構えてしまった、という経験がありませんか?

顔が見えないことから生まれる不安というのは、単純に『誰だか分からない』ということもあるでしょうが、一番の要因は『表情が見えない』ことによるものです。そこへ無機質な機械音が加わるとなれば、小学生ぐらいのお子さんが恐怖を覚えるのも、無理のないことです。

ご存知の方も多いかと思いますが、ドイツで、マンガのようなコミカルタッチの口元をプリントしたマスクが話題になったことがあります。そして実際に、お子さんの恐怖を和らげることに一役買ったようです。こういったアイテムを取り入れることもまた、1つの手段かもしれませんね。

ですが、物に頼らずともお子さんを不安や恐怖から救い出す方法があります。それは『治療前にマスクを外し、笑顔でコミュニケーションをとること』です。

笑顔は、相手に安心を与え、『楽しい』という感情を呼び起こすことができます。リウマチ患者を対象とした実験では鎮痛効果も報告されています。医療の進歩に伴い痛みを伴う治療は減ってきているといいますが、「歯医者さんが怖い!」と感じる子どもの気持ちは、昔も今も変わりません。

ほんの少し、マスクを外してコミュニケーションを図る。忙しいときなどは、手間に感じるかもしれませんが、これだけで子どもたちの不安を取りのぞき、そして『選ばれる医院』になるとすればどうでしょうか。少なくとも、試してみる価値はありそうですよね。

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部
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