失敗を減らすコツ、教えます
2016.09.14
スタッフの失敗を減らす方法Vol.1 -細かな熟練作業を要する歯科-
歯科は細かい作業
他の分野に比べて患部が小さく、治療の器具も小さいのが歯科医院の特徴です。手先の細かな作業や、熟練の技、見分けがつきにくい小さな器具類の取り扱いなどが必要になります。しかし、常に細かなものを扱う仕事はストレスにもなり、眼精疲労や頭痛に悩まされるスタッフも少なくありません。
小さな失敗を経験させてあげる
手作業の技術は「習うより慣れろ」ですから、練習する機会を作ってあげて、様々な失敗をさせてあげた方が早く上達します。いきなり本番で失敗したからと怒られても上達しませんし、患者さんの迷惑になります。
たくさん練習できるように、他のスタッフに患者役になってもらうよう院長から声をかけることも大切です。また、実際の業務でもいきなり任せるのではなく、ごく小さなステップでトライさせてあげると安心です。
誰もがミスしない環境づくり
新人でもベテランでも、ミスをしにくい環境にしておくことは大切です。
・機材の種類を絞って最小限にする
・治療方法をなるべくパターン化する
・忘れやすいことはメモして貼る
・器具の説明は、写真付きで壁に貼って一目でわかりやすくする
全てをシンプルにして最低限に絞っておくことが、業務の効率アップとスタッフ全員のミス軽減の近道になるのです。
熟練スタッフは新人を怒らないように
経験の長い人が当たり前にできる作業も、新人には難しいものです。また手先が器用な人、同時にいろんな作業を進めるのが得意な人など、人には得意不得意があります。
ベテランスタッフが新人に指導する際は、ぜひ気長に指導してあげるよう伝えましょう。時間をかけて身につけた技術は、いざという時に機転を利かせたり応用を利かせたりすることに繋がるはずです。
叱り方にも注意を払う
お給料を支払っている手前、つい覚えの悪いスタッフにイラだってしまうことがあるかもしれません。
「そんなこともできないの?」
「仕事ができない人だ」
「給料を払っているのに」
「雇ってやっているのに」
しかし、スタッフの失敗に対してそのような言い方をすると、トラウマとなってしまい逆効果になってしまいます。ミスを指摘する時は、必要以上に言いすぎたり、人間性を否定したり、力関係を誇示しすぎたりしないよう気を付けましょう。「パワハラ」と言われかねません。
スタッフを育てることに時間や労力を厭わない
人間はミスをするものですが、それを責められると委縮してますますミスが増える傾向にあります。確かに医療現場でのミスは致命的。だからこそ誰でもミスをする可能性があるという前提で練習を積ませることが、結果的にはスタッフにも、患者さんにも、院長自身やクリニックにとっても「やさしい指導
となるはずです。