患者さんの期待に答える身だしなみとは?
2015.07.29
身だしなみの意味と価値Vol.1
ビジネス街を歩いていると、突然声をかけられました。見れば、ピシッとスーツを着た清潔感のある男性です。ビジネス街にビジネスマンがいるのは当然ですし、清潔感は好感を得ます。ですから突然声をかけられたとはいえ、この男性に対して大げさに警戒する方はほとんどいないでしょう。
では同じビジネス街で、全身黒ずくめにサングラス、アクセサリーをジャラジャラつけた無精ひげの男性から、同じように声をかけられたらどうでしょうか。おそらく、多くの方が瞬間的に警戒するのではないでしょうか。外見がビジネス街に似つかわしくないことが不安を感じさせるからです。
人間が視覚から得る情報は、他に聴覚・味覚・嗅覚・触覚とある中で、全体のうちの70~80%といわれています。つまり、それほど見た目は重要だということです。プライベートでファッションを楽しむ、または外見に無頓着でいることは個人の自由です。しかしビジネスにおいては、自分がどう見られるか、どう見られたいのかを強く意識する必要があります。
歯科医院のスタッフであれば、まずは清潔感です。
清潔感は安心感や信頼につながります。当然ですが、これらがなければ患者さんは離れていきます。つまり、身だしなみは医院の経営を左右する大きなファクターの1つなのです。自分の身だしなみが、医院に与える影響の大きさを知らずにいるスタッフはいませんか?
・ユニフォームの汚れやシワが目立つ
・ユニフォームのサイズが大きく、だらしなく見える
・アクセサリーが目立ちすぎる
・髪の毛やひげの手入れがされていない
こういった場合、本人に悪意はなく、大抵は気付いていないだけ。だから、気付かせてあげればいいのです。百貨店や高単価の飲食店においては、髪の毛の色まで規定があります。これは個人を否定しているのではなく、顧客にどう見られるべきかを明確にルール化しているのです。結果的にはそれが自分たちのビジネスを守ることを知っているからです。
そしてどう見られるべきか、どうあるべきかを決めるのは院長やスタッフではありません。決めるのは顧客、患者さんです。分かりやすくいえば、歯科医またはスタッフとして、こうあって欲しいという患者さんの要望に応えるということです。ただし、提案することはできます。
例えば、「うちの患者さんは小さなお子さんも多いので、親しみやすいように、受付スタッフは白衣ではなくエプロンにしてみようかと思うのですが、どうですか?」といったように問いかけてみるのです。それが受け入れられれば、それは価値として患者さんに認められたということです。
身だしなみひとつで経営が大きく左右されること、そして身だしなみの基準は患者さんの要望に応えるものであること。この考え方を医院に浸透させるか、させないかで医院の未来も当然変わってきます。
さて、まずは何から始めましょうか?
■バックナンバー記事
【身だしなみの意味と価値Vol.2】身だしなみとは“きれいな格好”ではありません!
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