F1日本グランプリ開催!知られざるセレブ席の秘密!?
2014.09.26
最高のレースを最高の席で!
鈴鹿サーキットで最初にF1が開催されたのが1987年。途中、富士スピードウェイでの開催を挟み、今回が28回目の日本GPです。
さて、そんなF1をみなさんが観戦しようと思うと、通常はスタンド席のチケットを購入することになります。しかしテレビでF1を見ると、そことは違う席でF1を見ている人がいることに気づいたことはありませんか?実はピットにあるガレージの上に特別な観戦席があるのです。
ここは「パドッククラブ」と呼ばれ、F1を主催するFOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント)が管理するエリアです。そこでのホスピタリティについて、鈴鹿の場合ということで説明していきましょう。
まず入口からして、一般の観客席とは異なります。チームのスタッフやドライバーが出入りする近くに専用口があり、そこでは晴れ着姿の女性スタッフが対応します。
チケットを見せ中に入ると、チームごとに分かれた席に案内されます。前述のように観客席はピットガレージの上。つまり、メルセデスのガレージの上には、メルセデスを応援する人が入るわけです。なぜかといえば、この席のチケットは販売もされていますが、チームやチームのスポンサーがVIPを招待する席としても活用しているからです。
席につくと、ウエルカムドリンクが出てきます。ソフトドリンクからアルコールまでが飲み放題。F1のレース後に表彰台で行われるシャンパンファイトに使えわれているのと同じシャンパン(現在はMUMM)も飲み放題です。ランチタイムには、一流シェフが調理した料理が、テーブルごとにサーブされます。優雅に食事を楽しみながら、レースを楽しむこともできるのです。
またF1の醍醐味をより楽しめるのも、この席の特徴です。たとえばパドッククラブ専用のピットウォークの時間が設定されています。これは走行時間の合間、ピットロードが解放されるもので、マシンのセッティング作業中のチームの様子を間近で見ることができます。
またガレージツアーが開催されることもあります。これはチームのガレージ内を見学するもので、ピットロードよりもさらに近くで、F1マシンを見ることができるのです。
ドライバーやチームスタッフと触れ合えるのも、大きな魅力です。走行時間の合間にパドッククラブにドライバーが現れ、レースへの意気込みを語るトークセッションが行われます。ここはサインをもらう、最大のチャンスです!
そんなふうにF1を優雅に、間近に楽しむことができる「パドッククラブ」。そのチケット代は、鈴鹿サーキットで51万5000円(3日間)となっています。
F1専門誌編集スタッフを経て国内外のレースを取材。共著に「Arrival Point―本山哲とアーティング、一年目の到達点」など。