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不動産投資で新築物件と中古物件を選ぶ判断基準は?

2015.01.26

開業医が不動産投資をするなら新築物件?中古物件?

前回紹介した、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)の「不動産市況の新しい動向・アジア太平洋2015」では、今後1年間で注目すべき投資先の都市として、1位に東京、3位に大阪がランクインしました。

アベノミクスによる大規模な景気刺激策が海外の不動産投資家の注目も集めています。すでに東京では資産の取得競争が激しくなっており、多くの投資家が日本第二の都市、大阪にも触手を伸ばしているようです。

このように海外の投資家からも注目されている国内の不動産市場ですが、実際に投資をするのであれば、まずは、手ごろな金額で投資が可能なワンルームマンションやアパートなどが第一候補となるでしょう。その場合、新築物件にするか、中古物件にするかで投資スタイルは大きく変わってきます。

結論から言ってしまえば、手間はかけずに安定的な収益を期待したいのであれば新築物件、自分である程度の手間をかけても高い利回りを狙いたいのであれば、中古物件を狙うのがいいでしょう。

新築物件に投資する場合のメリット・デメリット

新築物件は中古物件に比べて価格は高いですが、分譲会社やそのグループの管理会社からさまざまなサポート受けることができます。一括借り上げや家賃保証もそのひとつ。不動産投資の最大のリスクは、入居者が決まらず空室になってしまうことですが、一括借り上げや家賃保証を利用すれば、そのリスクは回避できます。

その場合、通常の賃料よりも安くなるケースもありますが、人気の高い物件でも入居者の入れ替わりの際には、リフォームなどで一定期間の空室は避けられません。安定収益を目的とした投資であれば、空室リスクを回避できる一括借り上げサービスを利用するメリットは大きいのです。

中古物件に投資する場合のメリット・デメリット

一方で中古物件は購入価格を低く抑えられますが、修繕費がかさむことが多いようです。築後10年程度経過すれば、給湯器やエアコンなどの交換が必要になりますし、場合によっては床の張替えなども必要です。自分である程度の修繕をこなしたり、低コストで請け負う業者を探すなどの手間をかけられるのであれば、安く購入できた分、高い利回りを確保できるでしょう。

中古物件の場合、耐用年数=賃貸できる年数が新築よりも短くなることも忘れてはなりません。長期で安定収入を確保できるという点では、新築物件のほうが有利となるわけです。

以上のようなメリット・デメリットを理解した上で、どちらに投資するかを決めるとよいでしょう。

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執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部
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