開業医のミカタ

医師の三大問題

2019.01.21

金持ち父さんのキャッシュフロー

「金持ち父さん貧乏父さん」の著者であるロバートキヨサキ氏が考案した金融リテラシー教育ツール「キャッシュフローゲーム」を久しぶりにやりました。ゲームの中で職業を選択する時に、私はよく医者を選択(子供の頃の夢が医者でした)していたのですが、高所得な職業を選択するほど難易度が高く、なかなかクリア出来ませんでした。所得が高い職業の方が資産形成の選択肢が多いのは事実ですが、なぜ難易度が高くなるのか、どうすればクリア出来る(経済的自由になる)のかをお伝えしたいと思います。

 

「BLFチャリティートーク2018」の様子(画像提供:BLF)

アスリートと開業医 資産形成での類似点

2018年12月4日に、NPO法人ベースボール・レジェンド・ファウンデーション(以下、BLF)主催、インベストメントパートナーズ協賛で開催された「BLFチャリティートーク2018」というチャリティーイベントに参加してきました。ソフトバンクの和田毅投手を筆頭に6人もの現役プロ野球選手と、200人近いファンが集まり、非常に盛り上がったイベントでした。その企画の中発行したDWJ特別号においても、「アスリートのミカタ」のコラム記事を担当させていただき、アスリートと開業医は資産形成をする上でよく似ている点があるとお伝えしました。その共通点が、「自身の能力に応じて収入が増え、高収入が見込めること」です。さらに、高収入でありながらも公務員や上場企業のサラリーマンなどと比べると資産形成の難易度が上がる点も同じです。
 

▼ベースボール・レジェンド・ファウンデーション
http://blf.or.jp/

資産形成のゴールとは?

資産形成をする上で一番先に考えるのはその目的です。インベストメントパートナーズのコンサルティングでは、まず先生方に「人生の5ゴール」という大きく5つの目標を設定していただいています。ファミリーゴール、アビリティゴール、キャリアゴール、ドリームゴール、ソーシャルゴールの5つです。もちろん、誰もが全てのゴールを持っているわけではありませんが、人生を豊かに生きる為にはこの5つの要素を中心に自身の実現したいビジョンを明確にしていくことが重要です。

ファイナンシャルゴール

5ゴールを実現する為には5ゴールに基づいたファイナンシャルゴールの設定が必要となります。ファイナンシャルゴールとは、リタイア時期に必要となる経済的指標となります。(リタイアとは仕事を辞める事ではなく、働くか働かないかは自身の自由であり、自身の資産はインフレに負けずに増えていく状況を指します)。私が担当するお客様で将来はマレーシアでのハーフステイを実現したいと言うドクターがいます。マレーシアではMM2Hという長期滞在ビザが発行されています。このビザを取得するためには、最低35万リンギット(約950万円)の財産証明、月額1万リンギット(約27万円)の収入証明(資産収入、年金収入など)、マレーシアの金融機関にて15万リンギット(約407万円)の定期預金などの要件を満たす必要があります。例えば、この要件を基に自身の理想の5ゴールを実現する為に必要な費用を上乗せして、65歳でストック:5000万円、フロー:60万円/月というように目標を設定していくのです。
 
▼マレーシア・マイセカンドホーム
http://www.tourismmalaysia.or.jp/long/long_5.html

医師にとって資産形成の難易度が高くなる理由

リタイアする為にはファイナンシャルゴールのフローを自身の勤労収入から得るのではなく、資産収入(配当収入、権利収入、家賃収入など)でつくる必要があります。高所得であればあるほどファイナンシャルゴールが高くなってしまうため、難しくなります。これは決して贅沢をしているから高くなるのではなく、医師の3大問題である「年金、税金、保障」が大きな障害となっているのです。

医師の三大問題① 年金

公的年金については世間でも騒がれているように今後受給額については減額されていくでしょう。そもそも支出の多い医師にとっては公的年金のみで足るとは考えられず、ご自身で年金の代わりとなる収入を作る必要があります。その為には現役時代のうちに収入転換をしなければなりません。収入転換とは勤労収入から徐々に資産収入へと転換していくことです。あくまで収入の転換ですので、今以上の収入を作るのではなく今の生活水準を維持できるだけの収入に転換していきます。引退間近になって慌てて準備するのではなく、収入が高い現役時代から始めることで無理なく準備することが可能となります。

医師の三大問題② 税金

医師の場合、収入転換をするにも高額な税金が足かせとなって身動きが取れないという方も多くいらっしゃいます。個人の課税所得が1800万円以上の方についてはその50%もの所得税、住民税が課されます。そして税金が引かれた後のお金から生活費、学費、保険料を支払うと手元にはほとんどお金は残らないというお声もよくお聞きしています。対策としては法人(医療法人、MS法人、資産管理法人)の活用(所得税→法人税)、課税時期の繰り延べ、課税所得区分の変更(給与収入→事業収入)など色々あります。ポイントとしては「税率の高い所で課税所得を下げ、税率の低い所で課税させる」ことです。資産形成にもルールがありますが、税引後の収入から資産形成をするのではなく、税引前の収入を出来る限り資産形成に回せるようにすることで勝てるのです。ルールを知っているかどうかで結果(人生)は変わってきます。

医師の三大問題③ 保障

保障が必要な理由は、自身に万が一の事があった場合に収入が途切れないようにするためです。保障の考え方は準備補償額が必要補償額を上回っているかどうかで判断します。必要補償額とは、保障が必要な年齢(配偶者の平均余命、お子様が社会人として独立など)までの期間の支出の総額。準備補償額とは、保障が必要な年齢までの収入の総額(自身の勤労収入は除く)、死亡保険金額、生存時の金融資産額の合計となります。
 準備補償額に不足がある場合は以下の3つの方法で解決することが出来ます。
・保険に加入する。
・資産収入を構築する。
・ストック資産を作る。
一番簡単な方法は保険ですが、保険も入り方を間違えると無駄な保険ばかりになってしまうので、適切な保険に加入しましょう。私の見解としては収入保障保険のような保障の形が三角形の掛け捨て保険への加入をオススメしています。比較的安価で無駄なく保障が構築できるためです。そして資産収入やストックが出来次第、不要な保険は解約されることをお勧めします。無駄な事には1円もお金を払わない事!それこそが資産形成の成功の秘訣です。

まとめ

BLFは「野球で人を救おう」のスローガンを目的としたチャリティーを行っています。ソフトバンクの和田毅投手は毎年、自身が1球投げるにつきワクチンを10本寄付しているそうですが、このような活動が出来るのもアスリートとして成功を収めているからです。ただし、アスリートの年収は年齢や能力の低下に伴い下がります。このような素晴らしい社会貢献も収入があってこそ可能なのです。皆様も三大問題に悩まされる事なく、ルールに則り正々堂々と自身の5ゴールを実現させましょう。

■プロフィール
原田 明伸(はらだあきのぶ)

31歳 大阪府松原市出身
[ ●プライマリー・プライベートバンカー(日本証券アナリスト協会認定) ●宅地建物取引士●2級ファイナンシャルプランニング技能士]
人生設計のパートナーとして、皆さんが豊かで感動的な人生を送る為のサポートを出来るように、これからも良い情報をお伝えしていきます。よろしくお願いします。