開業医のミカタ

急速に進む仮想通貨の普及

2018.04.25

仮想通貨の税金、安全性、未来について

2018年1月26日、日本犯罪史上最大の強奪事件「コインチェックショック」が起こりました。
過去を振り返ると立川6億円強奪事件が日本史上最高の現金強奪事件でしたが、今回の事件は被害総額580億円と桁違いの被害状況です。
もちろん、現金と仮想通貨という違いはありますが、仮想通貨に対する不安が増した事件であったことは間違いないでしょう。
昨年末より弊社にも仮想通貨に対して多くのお問合せがございました。
今回はその中でも特に質問の多かった仮想通貨の税金、安全性、未来についてお答えしていきます。

Q1 仮想通貨の売買で1000万円利益が出ました。どのように申告すればいいですか?

仮想通貨での取引において利益を得た場合、雑所得として確定申告が必要です。総合課税となりますので、他の所得と合算して課税されます。
つまり、課税所得が2000万円のA先生は仮想通貨で得た利益の1000万円が上乗せされ、課税所得は3000万円となります。
よって仮想通貨で得た利益の内、50%は所得税、住民税としての納税義務が発生します。
ここで問題になるのが課税と納税のタイミングです。仮想通貨に対して以下の3つの条件に当てはまる際、課税がされます。

①売った時
②仮想通貨で物やサービスを買った時
③他の仮想通貨や外貨を買った(クロス取引)時

気を付けなければいけないのが、年末までに大きく利益が出て利益が確定し、年明けに大きく損失が出てしまった場合です。
仮想通貨は他の所得と損益通算が出来ず、繰越損失も認められていません。
まだ投資元本が残っていればいいですが、全額再投資してしまった場合など、破産の可能性すらあるのです。
要因の1つとして仮想通貨取引所には証券会社のように特定口座がなく、所得税が源泉徴収されていない事が上げられます。株や投資信託で利益を得た場合、証券会社が所得税相当額を源泉徴収してくれる特定口座を開設する事が可能で、源泉徴収ありの特定口座を選べば、仮想通貨と違って手元に残ったお金から税金を払う事はありません。
ここが仮想通貨の落とし穴の1つです。特に年末までにビットコインは高騰し、年明けに暴落しました。実際にこの様な方が多く出てくるかもしれません。
コインチェックショックの被害者の方はより深刻です。資金が返還されなければ、納税出来ないという方や、最悪、資産の差押えにあう事も想定されます。
今後は源泉徴収にするか、FXの様に申告分離課税にするなど、国は対応するべきだと私は考えます。

Q2 コインチェックは倒産すると思いますか?

私は少なくとも倒産はしないと考えています(祈っています)。
仮に倒産したとしても、管財人が入り顧客に対しては優先的に債務保証されます。
ただし、資産が元に戻る事は難しいでしょう。本来は引き出しが不能となった時点から債務の履行遅滞となっていますので、そこまで遡って損害を補償すべきですが、無い袖は振れません。
現時点では日本円のみが出金可能となっておりますが、仮想通貨の引出しや損害賠償についてはまだ不確定要素が多い状況です。
被害者の方に少しでも多くの資産が戻ることを祈るばかりです。

Q3 仮想通貨はハッキングされたり、不正アクセスされたりと怖い話を良く聞くのですが、やはり怖い物なのでしょうか?

仮想通貨が普及している理由の1つに偽札対策があります。
海外では日本とは比べ物にならない程、偽札が横行していますが、日本では普段のお買い物で現金の受け渡しをする時に偽札かもしれないなどと思うことはほとんどありません。
このように些細な日常のやり取りからも、如何に日本の造幣技術が素晴らしいのかがお分かりになると思います。その日本の造幣技術よりも素晴らしいのがブロックチェーンです。
P2Pと言われる技術を使い、世界中で誰がいくら持っているのかを共有しています。
例えば、誰かが私のウォレットにハッキングして仮想通貨を抜き取ったとしても、世界中のパソコンのデータを同時に改竄しなければ、抜き出せない仕組みです。
要するに、世界中の人がお札に書かれた記番号の全てを把握し、物を買った時には誰から誰にお金が移ったのかを全て同時に記録している事と同じです。
ここまで出来れば、偽札が入り込む隙はありません。
そういった意味では仮想通貨は世界一安全な通貨であると言えるのではないでしょうか。
ではなぜ、ハッキングやされるのか? 原因は人的ミスです。フィッシングサイトやマルウェア等の不正手段を使い、仮想通貨を管理するIDとパス自体が盗まれています。
要するに、偽札に騙される事はないがスリの被害は避けられず、特に仮想通貨は質量のある物質ではないので、580億円のウォレットを盗むのも一瞬です。
ではどうやって守るか? 取引をする時以外はオンライン上の取引所に預けるのではく、オフラインで管理する事です。
今後、取引所の体制は大きく変わり、セキュリティも強化される事でしょう。それでも人が関わっている以上、犯罪が無くなる事はありません。

Q4 仮想通貨って目に見えないから怖いですよね?

そもそも目に見えるお金は現金だけで、預金通帳に記載されている数字は所詮、紙に書かれた数字の記録でしかなく、仮想通貨となんら変わりはありません。
ただ、多くの方が心理的に銀行預金は安全で仮想通貨は怖いと考えていることでしょう。
なぜならばそれは、仮想通貨についてよく知らないからです。投資の神様と言われるバフェットの格言で投資における最大のリスクは「知らない事である」というのは有名です。
実際に2015年にマイナンバーが導入された時にはタンス預金用の金庫が大量に売れました。
なぜ、仮想通貨が普及しだしているにも関わらず時代と逆行したタンス預金が増えるのか?
それは昭和21年に起きた「預金封鎖」が1つの要因でしょう。
当時を知る人は銀行預金が安全でない事を感覚的に知っているのです。今後、マイナンバーを使って資産や預金が管理され、最悪預金封鎖される事もあるかもしれません。

Q5 これからの仮想通貨はどうなるでしょうか?今後ビットコインの価値は上がると思いますか?

私の持論ですが、確実に上がると考えています。みなさん、LINEは使っていますか?
現在、世界で7000万人以上に利用され、LINEをやっていない人の方が珍しい程に普及しており、他にもツイッターやFacebookなどのSNSは人々のコミュニケーションツールとして欠かせない物となっています。
この先駆けとなった物が電子メールです。今でもお仕事などで使われている方は多いと思います。
仮想通貨で例えるとビットコインが電子メール、ネムやイーサリアム、リップルなどがLINEやFacebookに当たります。
今後、ビットコインよりも便利な仮想通貨はドンドン生まれますが、ビットコインというのは不変の物として残ると考えています。
今、世界一電子決済が進んでいるスウェーデンでは資金決済の98%が電子決済です。
手の甲に埋め込んだマイクロチップをスマホで読み取って決済が出来ますし、実際に一般の商店などではNO CASH(現金お断り)のお店が増えているほどです。

まとめ

世界中では仮想通貨の普及が急速に進んでいて、日本でも数年後には仮想通貨のある生活が当たり前の時代が来ます。
この大きくて早い時代の変化についていく事が、豊かに生きていく上で欠かせないでしょう。
多くの方がより豊かで幸せな人生を歩む為にこの記事がお役に立てば幸いです。

■プロフィール
原田 明伸(はらだあきのぶ)

31歳 大阪府松原市出身
[ ●2級ファイナンシャルプランニング技能士 ●宅地建物取引士]
人生設計のパートナーとして、皆さんが豊かで感動的な人生を送る為のサポートを出来るように、これからも良い情報をお伝えしていきます。よろしくお願いします。