Q&A

医学部の子どもの教育費はどれくらい用意しておけばよい?-その①

教育費はどれくらい用意しておけばいいのでしょうか?

2015.09.29

子どもを医学部に入れる学費の積立はいくら必要?

教育費はどれくらい用意しておけばよいのでしょうか?

私の医院は昭和初期から3代続く医院です。現在長女5歳、長男3歳、次男0歳の誰かが将来おそらくこの医院を継いでくれると思います。私自身も父と祖父と同じ私大を卒業しておりますので、子供たちの誰かは同じ大学を目指すと思います。

年々学費は上がっていると聞きますが、いくらぐらいを目安に学費を積立てたらいいのでしょうか?

先生2

■相談者プロフィール
個人歯科医院 院長K先生(35歳)
年収:2,600万円
預貯金:3,000万円
住居:ご両親と同居 自宅兼医院
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教育費はどれくらい用意しておけばよいのでしょうか?

■私立の学費は公立の3倍以上になります

コンサルティングを通じて多くの開業医のご家族とお話しさせていただくと、必ず話題に上るのがお子様の教育資金の問題です。

財務省は、今年の財政制度等審議会で、国立大学の授業料を私立大学と同等程度引き上げる案を提示しています。またその財源を富裕層に求めるのはおかしいと各メディアで物議を醸しています。

高所得者にとって学費以外に国民年金受給半減や医療費負担増など不利な要請がココにあります

国立大の授業料は昭和50年には年間3.6万円。現在年間535,800円から比べると約14.9倍に増加しています。同じく大学初任給平均で比較してみると昭和50年は89,300円、平成27年は208,722円。約2.3倍の増加に比べると学費上昇との差は歴然としています。

それでは学費の積立をどのように考えていけばいいのでしょうか。まずは、お子様を医師・歯科医師に育てるために最大いくら学資が必要になるのか、進学プランごとに検証してみました。

文科省の平成24年度「子供の学習費調査」によると、幼稚園3歳から高等学校3学年までの15年間の学習費総額(学校教育費、学校給食費、学校外活動費(塾や習い事など))は、すべて公立へ進学した場合は約500万円、全て私立の場合は約1,677万円です。

教育費はどれくらい用意しておけばよいのでしょうか?

文部科学省 平成24年度 『子供の学習費調査』

■3人とも私立医科大の場合は…2億円が必要です

医歯系に進学した場合、医科で自治医科大学なら0円ですが、国立大進学の場合、今のところ6年間で約350万円になります。私大の場合、学納費の最高額が大阪歯科大学3,229万円、川崎医科大学4,716万円ですので、すべて私立で歯科約4,906万円、医科6,393万円があれば一人の学習費はまかなえます。(ちなみに上記の数字にはお小遣いや一人暮らしの生活費や家賃は含まれておりません…)

K様はお子様3人ですので全員私立に進学し、川崎医大に進学したら…2億円あれば大丈夫です…。

非現実っぽい話に聞こえますが、実際私のクライアントは3人のお子様を、全員私立医歯系大へ進学させ、学費総額約1億8,000万円で立派に独り立ちさせている方もいます。しかし現在60歳を超え、預貯金はほぼ0円、事業借入がまだ5,000万円ほど残っておられ、リタイアなどまだまだ先だとおっしゃっておられます。お子様の学資調達は、人生において資産形成の最大の山場といえるでしょう。

K様の場合、まずお子様が全員医歯系に進学する前提で学資計画を立ててみましょう。現実的に、K様が通われていた大学や地元の大学に進む可能性が高いため、その大学の学費がいつからいくら必要かを計算し、年間どれぐらいの積立(投資)額が可能か算出する必要があります。考え方のポイントは学資のための資産形成と捉えることで、学資保険や貯金に偏りすぎないことです。

もしお子様が医歯系に進学しなければご自分の将来のための投資と考え、生活に無理のない範囲で計画を立てることです。また冒頭で触れたとおり、学費が政策やインフレにより上がることを予測してしっかり計画を立てることです。

保険会社など「お子様のために積立を…」という勧誘があった場合、最高額の進路を伝えて資金計画を立ててもらいましょう。よく聞く話ですが、「月10万円ぐらいからでどうでしょう?」という無計画で安易な営業マンの提案はいかがなものかな?といつも思います。

学資と名がつく積立型の保険で国内最高110%程度の返戻率です。少し前には元本割れするK生命の学資保険で積立されている方がたくさんおられました。またお子様の死亡保険料が含まれており、500万円や1,000万円の不要な保険に加入させられて、本来の目的(学習費の積立て)を見失っている商品も目の当たりにしてきました。お子様のためだから・・・必ずしも学資と名がつくもので積立する必要はありません。

学資のための資産形成であるならば国外問わず商品は無数にあり、選択肢も広がります。しかし基本条件、例えば元本割れしない、生活に支障をきたさない、緊急に資金が必要なときに解約できるなどを決めてはじめることが重要です。

資産形成の最大の山場、学資調達。その具体的な方法は次回で。ご期待ください!

恒吉雅顕

■プロフィール
恒吉雅顕(つねよしまさあき)
1972年福岡県生まれ
様々な業種を経験後、2006年/株式会社インベストメントパートナーズ設立メンバーとして参画
2014年/公益法人日本医業経営コンサルタント協会コンサルタント認定登録

開業医に関わる様々な問題解決を経営面、ライフプランから独自の視点でコンサルティングし、現在までに約500人の実践的資産形成の設計を行う。

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イラスト:かたおかともこ