MANAGEMENT

時流に乗るための習慣づくりとは?

池上彰に学ぶ「世の中を読み解く知識力のつけ方」

2017.07.26

池上彰に学ぶ「世の中を読み解く知識力のつけ方」

お忙しい開業医の先生方の中には、なかなかゆっくり新聞やテレビを見る時間も取れず、世の中の新しい動きについていけてないように感じられている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

経営者にとって、世の中を読み解くことは、今後の事業戦略を立てていく上でも必要になります。今回は、ニュースを分かりやすく解説することで定評のある池上彰氏がどのように世の中を読み解いているのかをご紹介し、忙しい中でも時流に乗るためのヒントをご紹介していきます。

多数の書籍を世に送り出し、テレビでも冠番組を数々こなす池上氏。あの脅威ともいえる、情報を収集し自分のものにする力は、いったいどうやって出来上がるのでしょうか?

池上氏は、新聞書籍をよく使うといいます。ありふれた答えのように聞こえますが、その使い方にこそヒントが隠されています。

例えば、新聞の利用の仕方。池上氏は、日常的に10紙以上の新聞を読んでいます。定期購読をしているもの、駅やコンビニなどで買うなどして、読む新聞を集めます。ただ、じっくり時間をかけてすべてを読み込むわけではありません。朝20分程と夜に1時間、新聞を読むのはたったそれだけしかかけないのです。朝は「見出し」を中心にざっと目を通し、気になる記事は夜寝る前に読み込む。必要な場合は記事をページごと破りとって保管することもあります。その繰り返しで、情報を集める精度をあげているのです。

なぜそんなに多数の新聞を読む必要があるのか?それは、多角的な視野を得るためだとか。新聞社ごとにニュースに対する視点の違いがみられます。もし決まった新聞しか読まないのであれば、知らないうちに世の中の見方に偏りができてしまいます。それを避けるために、全国紙から地方紙、海外紙まで幅広く目を通すのだそうです。ちなみに池上氏は、新聞は紙で読む派。ネットでもニュースは読めますが「紙面の方が入ってくる情報の量が違う」との理由から、新聞紙を読む習慣を続けています。

では、新聞さえ読めばそれでいいのか?新聞を読むことだけでは、世の中の動きを知ることはできても、真に読み解くことにはつながりません。池上氏は新聞にプラスして、書籍を読むことで知識を深めています。

知識のベースとなる土台をつくるのは書籍でしかできない、というのが池上氏の考え方。本選びも、実際に書店へ足を運ぶスタイルです。調べたい事柄の関連書籍をまとめ買いし、それを読み込むことで、知識力を上げているのです。ネットではなく、なぜあえてリアルの店舗に出向くのかというと、書店に並ぶ本のタイトルと帯の文章をみるだけでもいろんな情報が得られるから。探しに行ったテーマ以上のものを見ることで、さらに視野を広げる目的もあります。池上氏は迷った本は買う、と決めているほど、書籍に対しては投資を惜しみません。

本をただ読むだけで終わりません。徹底的に使い倒すと決めた本は、ページの角を折る、線を引く、書き込みをするなど、少しでも記憶に残りやすい読み方を実践しています。A4の紙をたたんで本に挟んでおいて、いつでもメモできるようにしている、などの工夫もかかしません。読み終えたら、書籍名と著者名、日付を書き留める、その本の内容を頭の中でまとめる時間をとるなども、読んで終わりにならないために、池上氏が行っている内容です。

新聞を読んでいて、分からないところが見つかれば、書籍へ。新聞は世の中をざっくりと知るために使うツールであり、世の中を深く理解したいなら書籍を読む。このサイクルが重要だというわけです。新聞と書籍をダブルで使いこなしていくことで、本当に世の中を読み解く知識力が養われるのです。

忙しい中で、これと全く同じことをしましょうという話ではありません。例えば、情報の偏りを防ぐため2紙の新聞を読んでみたり、新聞(見だし)→新聞(熟読)→書籍の流れを真似てみたり…全部やろうとすると挫折を招くので、出来る範囲で少しずつやっていけばよいと池上氏も述べていますので、出来そうなことから始めてみてください。池上氏のような、効率的に情報収集を行っている人のやり方を参考に、自分なりの知識習得方法を模索してみてはいかがでしょうか。

▼参考文献
「僕らが毎日やっている最強の読み方」池上彰・佐藤優著/東洋経済新報社
執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部