MANAGEMENT

「ブラック」と言われない職場とは?

歯科医院内の整理整頓

2016.08.10

安心して働ける職場になるために

最近はいろんな業界で「ブラック企業」という言葉が聞かれるようになりました。違法行為を行っている会社や、過重労働や違法労働によって、スタッフが疲弊していく職場を指して呼ばれることが多いようです。

ルールを遵守した経営を

昔なら当たり前だった指示が、現在は「ブラック」になってしまう可能性があることを、心に留めておきましょう。

(1) 医療法、医師法・歯科医師法

基本的なことですが、患者さんの不利益になるような治療はよくありません。また、衛生管理、感染症予防、X線の被ばく防止・化学物質の取り扱いマニュアルなど、患者さんやスタッフ、また医師自身を守るためにも、手間や経費を惜しまずに徹底しましょう。スタッフを危険にさらしたままの職場は「ブラック」です。

近年、衛生管理や対策をきちんとしているクリニックが増えてきています。一方で、昔のまま、ずさんな管理をしているクリニックは、悪目立ちしてしまう傾向があるので、注意が必要です。

(2) 労働基準法、従業規則

勤務時間や、休暇、給与などについて、いつでも確認できるように明文化しておきましょう。スタッフ採用時に、まずきちんと院内の従業規則を説明し、書面をスタッフに手渡すことも大切です。

雇う側と雇われる側で、初めにルールを確認、約束することで、安心して働くことができますし、スタッフ側にも遅刻や無断欠勤、守秘義務、備品の取り扱いなどについて、勤務態度も徹底させることができます。

もし就業規則を変更する場合は、なるべく早い段階で、告知と理由の説明をして、スタッフの理解を得ておくことが大切です。予告なしに何度も規則が変わったりする職場は、「ブラック」な労働環境ととらえられてしまいます。

また、研修や勉強会などの時間を、きちんと勤務時間とみなすことも大切です。例えばタイムカードを打刻させた後も残業をさせたりすると、違法になるので注意しましょう。最近は、一人でも入れる労働組合が存在し、違法な労働をさせている職場は、訴訟を起こされる可能性もあるのです。

(3) スタッフの健康

健康診断を定期的に受診させ、インフルエンザなどの感染症防止のためにワクチン費用を負担してでも、なるべく全員が予防接種を受けられる環境を整えましょう。また、二日酔いのスタッフが医療に従事すべきではないので、飲酒についても節度を持つように日ごろから注意しておいた方がよいでしょう。

(4)医院独自のルール

例えば、診療中は電話を取り次がない、予約時間に遅れた患者さんの対応など、医院独自の細かいルールは、新人スタッフでもすぐに確認できるように、文書にして、見える場所に貼り出しておきましょう。院長にとって当たり前のことでも、スタッフが対応を迷ってもたつき、双方にストレスとなる場合もあるからです。

余裕をもったルールでストレスのない職場に

日常の業務で、予期せぬことが起こるのは当たり前です。ギリギリのルールで進めると、トラブルのたびに、現場に大きな負担を招いてしまいます。

例えば、電車の遅延でスタッフの出勤が遅れることもあるので、普段から10分前には出勤するようにしてもらえば、いざ10分遅れる日があっても、問題なく、許容することができます。シフトもギリギリの人数でなく、急な欠勤があることを見込んで余裕をもって組むなどの配慮が必要です。法律ギリギリのラインより、少し上の、ゆとりをもったラインで労働条件を設定することが、みんなが安心してスムーズに働くことができる職場につながるのです。

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部