マネジメント

カルテ準備で大切なのは、【目的を共有すること】です

顧客情報の管理

2015.07.22

歯科医の顧客情報の管理と共有Vol.3

あなたの医院では、どの段階でカルテ準備をしていますか? 朝一番で準備する、あるいは患者さんが来院する1時間前、直前に準備している医院もあるかもしれません。これについては、何が正しくて何が間違っているではなく、答えは人それぞれでいいと思います。ただし、カルテ準備の目的が明確でスタッフ全員の共通認識となっているのであれば、の話ですが…。

カルテ準備の目的として大切なのは、

・処置内容の確認
・タイムロスの軽減
・患者さんへ与える安心感

などです。他にもいろいろあるかもしれませんが、少なくともこの3つは大切です。歯科医院では、予約を受けて診療することが大半だと思いますので、朝一番でカルテを準備し、大まかな内容だけでもスタッフに共有しておく方が良いでしょう。

処置内容が確認されていれば、あらかじめ必要な器具・薬品類の用意もできますから、診療中に慌ててミスをしてしまうことも防げます。加えてタイムロスも削減できますから、飛び込みの患者さんを診療する余裕も生まれるでしょう。

それと、これは実際に筆者がお世話になっている医院ですが、症状や緊急度合について、院長だけでなくスタッフ全員が常に把握してくれているのです。ある日、予約を1週間前倒して治療中の前歯の処置をお願いしたことがあったのですが、医院に着くと、

「○○さん、大丈夫ですか? 痛みはないですか?」
「○○さん、大変でしたね。何とかなりますから心配しないでくださいね」

などとスタッフ全員に声をかけて頂いたのです。うれしく感じたのと同時に、その医院にとても感謝しました。急なお願いでしたから尚更だったのかもしれません。

そんなこともあり、筆者も家族も、その医院以外には行きません。よその土地に引越したりしない限りは、これからもお世話になると思います。

「何だそんなこと、当たり前のことじゃないか」

そう思われるかもしれません。でも、店舗ビジネスにおいて、そんな当たり前のことがスタッフ全員にできるところは少ないのです。

たかがカルテ準備、されどカルテ準備です。一つひとつの業務に対し、改めて目的を考えてみること。これは医院が発展するキーワードといえるのではないでしょうか。

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執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部
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