マネジメント

患者さんの目線で“待合室を提供”しましょう

2015.06.10

歯科医院内の整理整頓Vol.2

歯科医院に限らず、飲食店や美容室、そして銀行やホテルなどにも、待合室やウェイティング・スペースと呼ばれる空間があります。それらは、 “第一印象” を左右する入口付近に位置することが多く、売上や集客に大きく影響します。

ところが、それを意識して待合室を管理・運用している医院や企業はほとんどありません。なぜでしょうか? 考えられる理由はひとつ。自分が待合室で過ごしたことがないからです。

待合室は人目につく場所だけあって、どの医院でもそれなりに掃除され、片付けられているものです。しかし、これがいけません。

「毎日掃除しているから」
「気になったらその都度片付けているから」

これでは単に、清掃や片付けという、“医院側の目線” による作業をこなしているに過ぎません。もちろん、清掃や片付けは店舗型ビジネスにおいては極めて重要です。

しかし、ビジネスの基本は “顧客目線” です。自分が提供したいものではなく、相手の欲しいものを提供できなければ、ビジネスは発展しません。待合室も、患者さんの目線で見てどうなのかを考えるのが大切なのです。

具体的な方法として、待合室のイスやベンチに、まずは30分ほど座ってみることをお勧めします。いつもは立った状態で動きながら見ている待合室も、座ってゆっくり眺めてみると、ずい分と違った景色に見えるはずです。

「この虫歯予防週間のポスター、少し色あせてるかな」
「テレビがこの高さだと、子どもは見づらいだろうな」
「このベンチソファ、ずい分と端だけへたってるな」
「雑誌もそろそろ新しいものに変えないと」
「ああ、ここに花が活けてあるのはいいかもしれないな」

30分も座っていれば、もっとたくさん気付くことがあるかもしれません。それをノートに書き出してチェック表を作ってみてください。

そして週に1回、スタッフが当番制でチェックしてみてはいかがでしょう。これを続ければ、待合室の整理整頓はもちろんのこと、患者さんに喜ばれる待合室となるはずです。

もう一度いいますが、待合室は “第一印象” を左右し、売上や集客に大きく影響します。単に整理整頓するのではなく、患者さんの目線で待合室を提供してください。そうすれば、必ずあなたの医院は発展します。

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執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部
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