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待合室は“患者さんの声”でつくられていることを忘れずに!

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2015.03.18

連載:上手な待合室のつくり方Vol.2

今日、あなたは10年ぶりに会う大切な人を、家に迎えなければなりません。

『さて、何を準備しますか?』
『それは何故ですか?』
『どのくらいの準備が必要ですか?』

これは実店舗をもつクライアントから店づくりの相談を受けた際、私が必ずする質問です。その答えが、そのまま店舗づくりに対する答えとなっていきます。

相手が喜ぶだろう、好きだろう、必要だろう、と思うことが反映されていくわけですが、会うのが10年ぶりともなると、好みもかわり、環境によって趣向の変化もあるでしょう。とすれば、相手が喜ぶことは何なのか、おおよその見当をつける必要があります。大切な人であれば、ある程度の情報はつかめますよね。例えば…。

・43歳の男性で 【年齢、性別】
・京都在住。奥さんと小学生の息子さん、幼稚園の娘さんの4人家族 【住所と家族構成】
・飲食店を経営している 【職業】
・同じ大学の野球部の先輩 【共通の知人や話題】

まずこの考え方をそっくりそのまま、医院を訪れる患者さんに当てはめます。小さなお子さんを連れてくる方が多ければ、待合室にキッズスペースがあると喜ばれるでしょうし、40代のサラリーマンの方が仕事の合間に来られるのであれば、どんな雑誌を用意すればいいのかもイメージできます。

しかし、いろんな方がいてよく分からない、喜ばれるものがイメージできない…。こういったケースがほとんどです。これもまた事実です。ではどうすればいいか。方法は1つしかありません。患者さんに直接、こう聞いてみることです。

『待合室に欲しいものは何ですか?』

患者さんにとって待合室の存在はとても重要です。特に歯科医院の診察室においては、患者さんはほぼ天井を向いたまま、しかも目かくしをされていますからね。風景も何もあったものではありません。早く終わらないかと思いながら診察台に寝かされている方がほとんどです。

しかし、院長やスタッフにとって待合室とは、慣れた職場の一部でありながら一番目の届きにくい場所でもあります。“待合室での仕事はあまりない”からです。ですから、待合室のことは患者さんに直接聞いてしまうのが早いのです。

会計時や次回の予定を決める時など、意見を集めるタイミングはあるはず。アンケートという形で、それこそ待ち時間に書いてもらうのもいいでしょう。

ウォーターサーバーを設置したり、テレビを置いて映画を流したり、小さなお子さんのための歯みがきアドバイスを行ったり、もっと親しみを持ってもらおうと、院長やスタッフの自己紹介を掲示してみたり…。最近では、簡単な全身マッサージを受けられる医院もあります。

それぞれの医院でそれぞれの工夫がされていますが、そもそもでいえば、すべて患者さんのために考えられたことです。そして患者さんが喜ぶことは、患者さん自身が一番知っているのです。

■バックナンバー記事
【連載:上手な待合室のつくり方 Vol.2】待合室は“患者さんの声”でつくられていることを忘れずに!
【連載:上手な待合室のつくり方 Vol.1】待ち時間には“色”と“香り”の工夫が必要です

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部