MANAGEMENT

医院の採用活動はマーケティングです

初めての採用。そのときの基準は1つ、持っていればいいのです

2016.03.02

自然と人材が集まる医院とそうでない医院の違いとは

少子高齢化による働き手の不足、加えて若年層の高い失業率の影響などにより、世間は人材不足が深刻化し、特に医療・介護業界、外食産業、物流や建設などの分野では慢性的な人手不足となっています。

そんな状況下でも、さほど有名でもないのに、多くの優秀なスタッフが面接に訪れる歯科医院や、広告を出さなくても求人の応募が絶えない医院も存在しています。

採用において成功している医院は、どのように欲しい人材を欲しいタイミングで確保しているのでしょうか?

採用基準を明確にする

初めての採用。そのときの基準は1つ、持っていればいいのです

事業規模や知名度、業種や職種の違いに目が行きがちですが、本当にそれだけなのでしょうか? よくいわれることですが、【採用活動はマーケティング】です。採用には、“人材が集まる仕組み”が必要なのです。その仕組みが出来ているかどうかで、採用の明暗がわかれてくるのです。

まず、医院の拡大に向けて一緒に歩んで行ける人材を見つけるための採用基準はどこまで明確になっているでしょうか?

一般的に企業が重視する項目としては、以下が上位を占めます。

1.人柄

2.自社への熱意

3.考え方・価値観

これを見て何か気づきませんか?

どれも感覚的な基準なのです。人柄や考え方、価値観というのは、とらえ方は千差万別で、難しく考えれば考えるほど、基準が設定できなくなるという負のスパイラルに陥ります。そもそも、人に会う前から感覚的な合格ラインを設定することに無理があるからです。
基準がわからなくなってしまった時、まず自身に次の問いかけをしてみてください。

・自分のできることとできないこと、得手不得手をきちんと把握できていますか?

・任せたい仕事内容は具体的ですか?

面接を受ける側の立場で考えると、相手がどんな役割や仕事を自分に求めているのかがはっきりしていないのに、自身の特性と照らし合われて『できる・できない』『合う・合わない』の判断をすることが困難になるということは明らかですよね。

感覚的な判断基準が多ければ多いほど、そのラインは『高すぎる基準』『単なる理想』となりやすく、相手も人間で、時間をかければ求める人材が必ず見つかるという保障もたいため、安定的な人員確保を望むことは困難になります。また、しかたなく採用基準を下げて “とりあえずの採用” を行ってもそれで良い人材が確保できるはずもなく、採用コストだけがかさむという結果を招くことも目に見えています。

感覚的な判断基準は、これだけは外せないという1つのポイントに絞りましょう。

例えば『あなたが一緒に働きたいと思えるか』。とてもシンプルですが、これだけでも充分なのです。

一人の人間と向き合い、想いを伝えるのにむずかしく考える必要はありません。どんな仲間と、どんな医院を目指したいのかを伝え、それに共感してくれる方を迎えれば良いのです。

“あなたの想いと相手の想い”が交わる場所をみつけられれば、相手には動機が生まれ、そして相手を信用することができます。もちろん、人柄をみるための体験実習や、最低限のスキルを測るための試験なども必要かもしれませんが、それは“一緒に働きたいと思えるかどうか”を判断するための材料でしかありません。

自分の想いに共感してくれる仲間を迎えるのが【採用】です。こうして少しずつ先の未来を創っていくことで、いずれ、また新たな仲間が必要になってきます。そしてその時、一回り大きくなった経営者の姿が鏡に写し出されることでしょう。

採用で成果を残すための3つの心掛け

採用活動に必要な3つの約束

事業の拡大のため、“一緒に働きたい”と思える人材をみつけるため、そして医院の将来のために是非徹底して頂きたい3つのことがあります。

 1.情報発信を定期的かつ積極的に行う

求人媒体に広告を出しただけで人が集まるはずはありません。“医院説明会”を行うことなどをおすすめします。一般企業でいうところの会社説明会です。

例えば、歯科衛生士学校に声をかけ、学生に案内を配布してもらうことは難しいことではないはずです。事務スタッフの採用でも、求人広告に医院説明会の案内を記載して希望者に対して実施する、という医院もあります。ブログやFacebookなどの活用も可能性がありそうですね。採用活動を“面接に来た人”だけにターゲットをしぼるのは、もったいないことです。

 2.投資する

無料配布のタウンワークに掲載しても、無料のハローワークに登録しても応募がなければ、有料の求人サイトなどへの打ち出しも検討してみてはどうでしょう。

資金配分は一般的なマーケティング同様です。まずは小額投資で効果がある方法、媒体を少しずつテストしながら、効果が見込めるものにだけ投資額を徐々に増やしていきます。

一般企業では、1人採用するのに50~100万円程度の投資をします。それぐらいかけなさい、という意味ではありませんが、それぐらいかかるものだ、という認識は必要です。

 3.時間をかける

モノを売るとき、特に単価の高いものを売るときには時間が必要です。まず、相手に役立つ情報を惜しみなく提供しながら信頼関係をつくります。そして、なぜそれが相手に必要だと思うのか、それを手にすることによってどんなメリットがあるのか、あるいは手にしないことでどんなリスクがあるのかなどを伝えて、はじめてモノが売れます。

せっかく応募があっても、30分そこそこの面接だけでは信頼関係を生むことは難しくなります。相手に合わせて体験実習を設けてみたり、他のスタッフとコミュニケーションをとる場を用意したりして、信頼関係をつくり、相手の動機を引き出すことが重要です。面接とは、営業のクロージングそのものです。

採用は簡単なものではありませんが、だからといって妥協するものでもありません。そして、成功する法則もまた存在するのです。まずはこの3つを行ってみてください。良い兆しがみえてくるはずです。

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部