FINANCE

事業外の収入・経費の申告方法とは?

お医者さんの確定申告

2017.01.30

お医者さんの確定申告Vol.2

常に新しい知識や治療技術を必要とする先生方には、セミナーは大切な情報収集の場ですし、医師個人が持つノウハウを発信することも医業の発展には必要不可欠です。今回はそれら日々の治療以外で得た原稿料や講演料、そして自己研鑽にかかるセミナー参加費に焦点を当て、開業医・勤務医別の確定申告方法を解説します。

本業以外で得た講演料や原稿料はどう申告する?

■開業医の場合

個人事業主の先生方は毎年所得の確定申告をしていらっしゃるので、講演料や原稿料をもらった年は、確定申告の際に雑所得として申告をします。

また原稿を書くときや講演をするために買った書籍は必要経費として認められ、収入から差し引くことができます。例えば講演料が10万円で、その準備として購入した学術書が3万円だったときは、10万円-3万円=7万円が雑所得になり、この7万円に対して税金がかかります。書籍を購入したときの領収書や記録を忘れずにとっておきましょう。ただし、講演以外の用途でも使用できるスーツやシャツ・靴などは経費として認められません。

なお、医師の方であっても、講演や原稿執筆が本業に当たる場合は、その報酬は事業所得になります。

■勤務医の場合

製薬会社などからの依頼で行う講演や、業界誌や業界のWEBサイトなどに原稿を頼まれて寄稿したときの報酬は、給与所得以外の収入になり、雑所得という所得になります。

雑所得は、1月1日から12月31日までの1年間にもらった金額を合計し、その合計所得金額が20万円以下であれば確定申告をする義務はありません。つまり、雑所得分の所得税は非課税になります。

気をつけたいのは、講演料や原稿料以外に雑所得がある場合です。例えば、オークションで物を売ったり、FXの収入があるときなどは、それらの収入と講演料や原稿料の合計所得20万円を超えたときに確定申告の必要があります。

それから、勤務医の先生の中には給与の年間収入金額が2,000万円を超える先生がいらっしゃるかと思います。この場合も確定申告が必要となり、講演料や原稿料の年間の合計所得が20万円以下でも、申告の義務が発生しますので注意が必要です。

自己研鑽のためのセミナー参加費の扱い方は?

■開業医の場合

業務に必要なセミナーへの参加費は、経費として認められます。帳簿付けのときの勘定科目は、研修費や研究費とすることが一般的です。参加費や交通費の領収書を必ず保存し、何のセミナーだったかを明記して、きちんと帳簿付けをしておきましょう。領収書が取れない場合は支払い証明書のようなものを作って保存しておくとよいです。

■勤務医の場合

業務の一貫であれば、勤務先が負担してくれるものもあるでしょうが、自らの研鑽のためにセミナーに参加し、自身でセミナー参加費を負担されている方も多くいらっしゃるかと思います。

給与所得者の特定支出控除という制度が存在してはいるのですが、実際の利用者は非常に少なく、使い勝手が良い制度とは言い難いのが現状です。

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部