FINANCE

経営者として人生を振り返るツールとして

エンディングノート

2016.03.28

意外と知らない“エンディングノート”の使い方Vol.4

エンディングノートには、自分の歴史である、自分史を書くこともできます。生まれてから現在までを10年で区切って書いてみたり、小中高大の学生時代のことと医者になってからのことで大別して書いてみたり。または、楽しかったことや悔しかったこと、人生の転機になった出来事など、テーマを決めて書いていく方法もあります。決まった形はありませんので、自分史専用のノートを作ってもいいですね。

歯科医院を開業しようと決めたとき、なぜ開業しようと思ったのか、本心を誰にも話していない人もいらっしゃるかもしれません。先生が亡くなったあと、残された家族の中には、開業の志や開業についての物語を知りたいと思う人がいらっしゃるでしょう。ましてや、子供がまだ小さかった場合など、その子が大人になったときに、自分の親がどのような人だったのか知りたくなる可能性は大いにあります。先生ご自身がどんな人生を歩んできて、どんなことを思って生きてきたのか、直接言葉では伝えられないことを自分史に残すことで、自分の生きてきた軌跡を、子供や孫たちにも伝えることができるのです。

開業の志や開業物語は、忙しい診療の中で忘れてしまっているかもしれません。それを思い出すことで、新たな意欲が生まれる場合もありますし、方向転換を考えるきっかけになることもあります。自分の今までを振り返るということで、単なる過去のことを思い出すだけではない何かを得られる可能性もあるのです。

現役を引退したら作っておきたいものの1つに、ぜひ自分史を作成するという項目を追加してみてください。自分史をきっかけに、自分の歴史を冊子などの本にまとめることもできますし、仮に、書くことができないときは、音声で録音しておいたり、ビデオに撮っておいたりする方法もあります。最近では、自分史の冊子を作るために、話を聞き取り、まとめてくれる会社もあるほどです。冊子にまとめるためには、昔の写真も必要ですから、写真を整理するとともに、自分の思い出も整理していくことができるので一石二鳥となります。

さらに、自分が研究した論文を学会や専門誌などで発表されてきた先生は、それを自分史やエンディングノートにまとめておきましょう。歯科の地域医療だけでなく、歯科医療全体に貢献してきた先生の研究や実績は、家族であっても歯科業界に携わっていないなどの理由で知らない場合があります。研究結果は、先生の大切な財産であるとともに、家族にとっても大切な財産になります。

現役の先生もいつ何が起きるのかわかりませんので、時間を作って、今までの自分の歴史を振り返って記録をしてみてはいかがでしょうか?

執筆者:DR’S WEALTH MEDIA編集部